新入社員に聞く、35歳時点での“理想”と“現実”の年収はいくら?
あなたは「出世」という言葉に、どのようなイメージがありますか? 新入社員に聞いたところ「責任の増大」がトップ。このほか「努力・能力の証」「所得の向上」などの回答が目立った。産業能率大学調べ。
35歳時点での「理想の年収」はいくらですか? 今年の春に入社した新入社員に聞いたところ、平均で731万円(前年度比61万円減)であることが、産業能率大学の調査で明らかになった。これまで30%以上の人が「1000万円以上」と回答していたが、昨年度の調査で初めて3割を割り込み、21.5%にダウン。さらに今年度は不況の影響を受け、18.5%まで下落した。
また35歳時の「現実の年収」を聞いたところ、初めて600万円を割り、平均で596万円。“理想”と“現実”の予想……いずれも過去最低の記録を更新した。
書面による調査で、2009年度入社の新入社員614人(男性66.9%、女性33.1%)が回答した。調査期間は3月25日から4月10日まで。
約7割が副業に肯定的
新入社員は、今後自分の給料はどうなっていくと考えているのだろうか。「毎年確実に上昇する」と回答した人は、昨年度の32.6%から24.4%に減少。一方「下がる可能性も考えられる」は同9.0%から18.4%と倍増した。
一般的に副業が禁止されている企業が多い中、不況から副業を容認する企業が出てきている(関連記事)。新入社員は副業についてどのように思っているのだろうか。「経済的に必要なら行いたい」と答えた人が最も多く44.7%、次いで「余裕があれば積極的に行いたい」(25.3%)と、約7割の人が副業を肯定的にとらえているようだ。
出世・昇進に対する考え方を聞いたところ「同期や同級生と競争するつもりはないが、後輩に先を越されたくない」と回答した人が最も多く49.9%。「同期や同級生に負けたくない」は36.7%だった。
また出世という言葉のイメージについては、32.9%の人が「責任の増大」と回答。昨年度は3位だったが、11.2ポイント増加した。以下「努力・能力の証」(21.9%)、「所得の向上」(17.1%)が続いた。「努力・能力の証」や「社会的ステイタスの向上」が昨年より下がるなど、「出世に対するイメージは悪化している印象がある」(産業能率大学)としている。
関連記事
- 会社を辞めたい……そう感じる人が多い業種
会社の社員であることに「誇りを感じている」人はどの業種が多いのだろうか。ネットマイルの調べによると、「電力・ガス・水道」や「専門コンサルタント系」で働く人が目立った。一方で「誇りを感じられない」と感じる人が多い業種は……? - どのくらいダウンまで耐えられますか? あなたの年収
現在勤めている会社で、定年まで働きたいと考えている人はどのくらいいるのだろうか? NTTデータ経営研究所の調査によると、3人に1人は「定年まで働きたい」と回答。40代までは年齢上昇とともにこの割合が高まっているが、50代では急激に落ち込んでいることが明らかに。 - 年収500万円台と2000万円以上の人、スキマ時間の使い方に違い
年収の差によって、仕事をする際の優先順位に違いはあるのだろうか? C-NEWS編集部とプレジデントの調査によると、年収500万円台の人は「仕事は家に持ち帰らない」が過半数を超え、2000万円以上は「仕事を家に持ち帰る」傾向があるようだ。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.