矢野経済研究所は9月7日、「国内靴・履物市場に関する調査結果」を発表、2008年度の国内靴・履物総市場規模は前年度比2.8%減の1兆4060億円と4年ぶりのマイナス成長になったことが分かった。
同研究所では「2008年9月のリーマンショック以降の景況感悪化が、ファッション性の高い高額なレザーシューズやファッションサンダル需要に悪影響を及ぼした。特にファッションサンダルについては新規需要だけでなく、買い替え需要が鈍化したことも大きかった」とコメントしている。
主要分野別に見ると、紳士靴市場は前年度比6.8%減の2450億円、婦人靴市場も同5.5%減の4100億円と大幅減。一方、スポーツシューズ市場は同1.6%増の4930億円と4年連続でプラス成長、レーシングタイプの運動靴がヒットした子供靴市場も同2.4%増の870億円となった。
矢野経済研究所ではスポーツシューズ市場の拡大について、「健康意識の高まりを背景に、中高年層を中心としたウオーキングブームの中、従来の街履きスニーカーに変わりウオーキングシューズが団塊世代のリタイア層の需要に合致した。また、レジャー用の機能性に加え、ファッション性も重視したドレスコンフォートシューズが開発され、好調だった。そして、東京マラソンに端を発するランニングブームは特に女性の参加者増加をもたらし、女性を中心にランニングシューズが堅調だった」と分析している。
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