パリのJAPAN EXPO2011で、日本コンテンツの未来を考えた:世界一周サムライバックパッカープロジェクト(2/2 ページ)
6月30日から7月3日までフランス・パリで4日間開催されたJAPAN EXPO2011。20万人が訪れたこのイベントの概要とともに、筆者が考えた日本コンテンツの海外での収益化構想についてご紹介する。
どうすれば日本のコンテンツで収益を得られるか
JAPAN EXPOという名前なのですが、韓国や中国ブースの台頭も近年は目立ってきているようです。サムスンが大きなブースをドンッと構えているなどしていて、ここでも彼らの勢いを感じます。
僕は世界中を旅してきているのですが、日本のマンガやアニメの持つコンテンツの強さは日々感じることがあります。
しかしながら、世界中で知名度のある日本のアニメなどに海外でお金を払う人は少数派です。途上国であれば、一般人は海賊版激安DVDを購入しています。ボリビアでは1枚24円、ケニアでは1枚50円で販売されていました。そして、先進国でもみんな不正ダウンロード(ストリーミング)でアニメを見ています。
つまり……多くの人がコンテンツに対してお金を支払っていないのです。これはアニメだけではなく、ハリウッド映画にも言えることでしょう。このままでは海外で知名度だけはドンドン上昇をしても、利益が出ないシステムになってしまいます……。
しかし、その突破口の断片を僕はJAPAN EXPOで見た気がします。アニメやマンガを好きな人たちがユニクロのアニメコラボのUTを購入したり、ほかにもさまざまなグッズを購入したりしているのです。やはり、こういった部分で収益化を狙っていくのが現実策なのかもしれません。
個人的なアイデアとしてはディズニーランドに対抗して、“ジャパンアニメヒーローズランド”のようなレジャーパークを作れば、海外ではコンテンツで回収するのが難しい利益を得ることができるのではないでしょうか?
まずは日本国内に建設すれば、外国人観光客誘致のキラーコンテンツにもなるはずです。家族旅行でどこに行こうか考えている外国人家庭で、子どもが「ねぇねぇ、日本のヒーローズランドに行きたいよー!」となること間違いありません。
日本の次はJAPAN EXPO2011で20万人の集客力を持つフランスに。そして米国、その次は日系人も多く住み日本文化にも親しみが深いブラジルに……などなど、非常に発想が広がります。権利関係の調整が難しいとは聞きますが、ぜひとも実現してほしいものです。
ただ、韓国マンガなども最近は人気が出てきているようなので、先手先手を打っていかなくては、気付いたらマンガ・アニメコンテンツでも韓国勢に苦戦させられることになるかもしれません。
何はともあれ、JAPAN EXPO2011大盛況のようでした。関係者のみなさま、お疲れさまでした!
欧州進出を検討している企業の方々は、来年はぜひブース出展をご検討下さい! 日本企業でブースが埋まらないと、中国や韓国のブースで埋まってしまいますので……。
最後に、会場の出口で原発反対のビラを配っているフランスの方がおりましたのでご紹介して終わらせていただきます。
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