市販のサラダは何ベクレル? 秋葉原で放射能測定を体験した(4/4 ページ)
今後数十年、私たち日本人が付き合っていかなければならない放射能問題。生活の基礎となる食品の放射線量測定を行える施設が秋葉原にできたと聞き、実際に体験してみることにした。
個人向けの放射能測定無料セミナーも週1回程度開催
サードウェーブでは事故直後から、尾崎健介社長が放射線に強い関心を持ち、チェルノブイリ事故の経験があるウクライナを訪れて、空間線量測定器の輸入販売を8月から行っている。同社ではウクライナ商工会議所に社員を1人常駐させているという。
そして8月には同時に、放射能測定機器や関連製品・サービスを販売する専門組織の安全環境事業部を設立。原発でエンジニアとして働いていた2人を含む、8人がメンバーとして活動している。
食品の放射能測定機を販売するに当たっては、購入を検討する人たちに仕組みを理解してもらうため、1時間ほどの講習と1時間ほどの実習を無料で行っている。SEG-001の約250万円の価格には当面(1年ほど)のメンテナンス料も含まれているのだが、長期的なサポート料金については検討中だという。また、正確な数値を測定するためには、随時、機器のチェックを行う必要があるので、講習で講師を務めていた男性も「車検のような仕組みが必要ではないか」とコメントしていた。
大手料理チェーンの担当者も関心を持って参加しており、「ほかの会社に一緒に受けるのはちょっと……」という要望に応えて単独でセミナーを開催することもあったという。10月5〜7日に東京ビッグサイトで開催された食品開発展2011で展示した際には、漁業関係者からの問い合わせが目立ったと話していた。
安全環境事業部では放射能測定無料セミナーを法人向けに開いているだけでなく、個人向けにも週1回程度開催していく予定としている。直近では10月25日と11月2日に開催する予定なので、興味のある方は参加してみてはいかがだろうか。
関連記事
- 岩手や静岡は来週にも、放射性セシウム汚染マップ公表予定
航空機モニタリングによって放射性セシウムの沈着量を測定したデータが、文部科学省から少しずつ公開されている。今後の公開予定についてまとめてみた。 - 放射線測定器、ガイガーカウンターとは?
東日本大震災の大津波により起きた福島第一原発の事故で、日本で放射能汚染が現実的なものとなってしまった。放射線という目に見えない恐怖にどう立ち向かっていけばいいのか。まず放射線の知識のほか、放射線を検知する測定器について学んでいこう。 - 日本の原子力政策を訴える――法曹家の卵が原発の行政訴訟を起こした理由
福島第一原発の事故後、国の原子力政策にストップをかけようと行政訴訟を行った江藤貴紀氏。東京大学法科大学院を卒業し、司法家への道を歩み始めたばかりの江藤氏は、どのような思いから訴訟するに至ったのだろうか。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.