自民党、ネット選挙解禁に合わせてスマートフォンアプリを複数提供開始
7月の参議院選挙からネット選挙が解禁となることを受け、自民党はスマートフォン向けの無料アプリの提供を開始する。また、候補者にiPad miniを配布、選挙活動を支援するアプリも提供する。同党広報部長の小池百合子氏らがデモを行った。
6月26日、自由民主党はスマートフォン向けの公式アプリを発表した。自民党本部で行われた発表会には、自民党広報本部長の小池百合子氏、ネットメディア局長の平井卓也氏が登場して、アプリのデモンストレーションを行った。
自民党広報本部長の小池百合子氏(左)と、ネットメディア局長の平井卓也氏(右)。平井氏が持っているiPad miniに表示されているのは、自民党公認候補者向けに提供する選挙活動用アプリ「ダッシュボード」
いずれのアプリも、7月に行われる参議院議員選挙から、ネット選挙が解禁されることに対応したもの。「これまでもアプリを単発で出したことはあったが、今回のアプリは情報を定期的に更新し、一回ダウンロードしたらずっと使えるようにする。候補者の情報をアプリ内でずらっと並べて表示したり、これまでは(公職選挙法違反になるため)できなかった『選挙活動』もできる」(広報担当)
6月26日に提供を開始したのは、「自民NEWS」と、安倍首相をモチーフにしたキャラクターが動くゲーム「あべぴょん」の2種類で、いずれも、iTunes App StoreおよびGoogle Playでダウンロードできる無料アプリ。
自民NEWSは自民党の最新情報を提供するアプリで、各候補の政策に関するトピックスや、街頭演説の場所や時間を検索することができる。また、自民党のロゴに端末をかざして画像認識させると、最新のCM動画が再生できる機能を備える。
あべぴょんは、安倍総理をモチーフにしたキャラクター「あべちゃん」が画面をぴょんぴょんとジャンプしていくゲーム。特に若い世代に政治や自民党へ関心を持ってもらうきっかけにしたいという。
このほか、今後「自民党 電子パンフレット」「自民党 生声チャネル」などのアプリも配布する予定。これらのアプリは、自民党の活動を発信するとともに、多くの国民の声を集めることを狙いにしているという。
自民党の候補者向けにiPad mini+アプリを配布
このほか、6月27日には自民党の各議員や候補者にiPad miniを配布し、選挙活動支援アプリ「ダッシュボード」もダウンロードできるようにする。ダッシュボードは選挙活動中の候補者向けのもので、党から候補者に伝える各種データが閲覧できるもの。特徴としては、他の地区で選挙活動をしている自民党員の動画や写真、投稿などをシェアできる「エンジェルボタン」を備える。
「自分が戦っている地区以外の様子というのは、(選挙活動中の)候補者は意外と分からないもの。他の地区で、自民党のほかの候補がどんな風に頑張っているのか、ポジティブな情報をシェアするのが目的」(自民党ネットメディア局長平井卓也氏)
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