2013年の夏、涼を共有する「クールシェア」が広まるか?
スーパークールビズの一環として取り入れられた「クールシェア」。8割を超える節電への意識とは対象的に、クールシェアの認知度は低い。
今年も夏がやってくる。2011年以降、夏場になると節電が強く意識されているが、猛暑が予測される2013年の夏はどう過ごすのだろうか? キーワードは「クールシェア」だ。
クールシェアとは、エアコン1台を1人で使うのではなく、涼しい場所に集まり一般家庭などの電力消費量を減らす取り組みのこと。2012年からは環境省が推進するスーパークールビズの一環として組み入れられ、公共施設やカフェ、コワーキングスペースなどの店舗が「クールシェアスポット」の提供を行っている。
一方でクールシェアの認知度の低さが課題だ。トレンド総研が全国500人の男女を対象に実施した意識調査によれば、約8割が節電を実施すると回答したものの、クールシェアについては「言葉も内容も知っている」と答えたのは11%に過ぎない。
2013年は、クールシェア活動への企業の参画が増えており、2012年以上の盛り上がりが期待できるという。例えば、東京ガスでは「がすてなーに ガスの科学館」など3つの企業館と2つのショールームをクールシェアスポットとして6月から9月まで無料で開放。夏休み期間中にはスタンプラリーも実施する。また、LIXILも“がんばり過ぎない節電”を推進。全国に78カ所あるショールームをクールシェアスポットとする。
さらに、新商品の販促キャンペーンをクールシェアと絡める例も出てきた。サントリー酒類では7月1日から、全国主要4都市(東京、仙台、神戸、名古屋)で「オールフリー ひと涼みスタンド」を展開する。ここでは、ノンアルコールビールテイスト飲料「オールフリー」や、夏季限定商品「オールフリー シトラススパークル」を無料で提供する。2013年、クールシェアは新しい夏の過ごし方として定着できるだろうか。
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