就活生・転職者必読! 経産省女性室長に聞く、「ホワイト企業」の入り方:これからの働き方、新時代のリーダー(4/4 ページ)
流行語にもなった「ブラック企業」に対し、非ブラック企業の中でもさらに優良な“ホワイト企業”を紹介した本が出版された。ホワイト企業とは何か。ホワイト企業を探すにはどうしたら? 経済産業省の坂本里和さんに聞いてみた。
ホワイト企業の探し方
吉岡: ホワイト企業で働きたい、という人は多いと思います。就職活動中の学生はもちろんですが、転職希望者も同じですよね。具体的に、どうやってホワイト企業を探したらいいのでしょうか。
坂本: 就職活動というと、まず就活サイトを見て情報を探す、あとはOB・OG訪問をする……ここまでという人が多いですが、これに加えて、客観的な情報を見てほしいと思っています。ホワイト企業かどうかの指標となるデータに当たってほしいのです。
吉岡: 例えば、どういう指標があるのでしょうか。
坂本: 代表的なものは「女性の管理職比率」ですね。これは日本全体の平均が約10%。業種によっても違いますが、大企業の課長職以上になると6〜7%です。上場企業であればこれはCSR報告書やWebサイトなどで公表しています。女性の役員比率となるとさらに少なくて、平均は1%程度というところです。あとは実労働時間や残業時間、平均勤続年数の男女差、有休取得率(日本全体の平均は50%程度)といった数字にも注目してください。
吉岡: これらの数字はどういうところに載っていますか?
坂本: 東洋経済新報社の『就職四季報 女子版』とか、これはちょっと個人で買うのは大変ですが同社から『CSR企業総覧』という本が出ています。
さっき挙げた数値は企業が自主的に出す数字なので、これらを調べても実はすべては分かりません。でも、たとえ数字が低くても、公表しない企業よりは具体的に数字を出している企業のほうが良い、という見方もできます。また、なんとなく「女性活用を進めます」という企業よりは、数値目標を設定したり公表したりしている企業のほうが、本気度が分かりますよね。まずは情報をオープンにしているということが重要だと思って下さい。
女性が活躍しているかどうかを見る評価軸には、「働き続けやすさ」と「活躍のしやすさ」、2つの軸があるとお話しました。「働き続けやすさ」だけではなく、女子就活生にはぜひ、「活躍のしやすさ」も重視して企業探しをしてほしいと思っています。『ホワイト企業』の後半にも、ホワイト企業25社の実例と、実際にここで活躍している女性社員のインタビューを載せています。参考にしてください。
吉岡: 就活生、とくに女子就活生は、就活サイトやOB・OG訪問に加えて、自分でデータを調べる姿勢が大切、ということですね。(後編に続く)
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