正月休み、最も売れた端末は?──激動続きそうな2007年:携帯販売ランキング(1月1日~1月7日)
MNPが始まった激動の2006年に続き、今年も新規キャリアの参入に加え、既存キャリアも多くの端末とサービスの強化で激しい争いが予想される携帯業界。そんな2007年最初の販売ランキングはどのような結果となっただろうか。
帰省時に親へ贈った端末とは
2007年最初の携帯販売ランキングは、集計期間のタイミングがぴったり合い、きりのよい1月1日からの集計となった。さて、本年はどんな端末が人気を得るのだろうか。
ドコモの販売ランキングは、「SH903i」(写真)と「SH902iS」のシャープ製端末がワンツー、次いで「FOMAらくらくホンIII」が入った。
今回の集計期間は1月1日から7日。まさに正月休み・冬期休暇中に売れた端末は何かを示すものとなっている。そこで、ある程度予想通りの動きが見えて喜ばしいのが、携帯初心者やシニアユーザーでも簡単に使える、「FOMAらくらくホンIII」。帰省し、家族揃って出かける機会も多い正月三が日を含めて、親へ贈る携帯として同機が多く選ばれたといえるだろう。
ただし登場する端末の顔ぶれそのものは、昨年末のそれと大きくは変わらない。冬商戦向けの903iシリーズは、連続首位記録を“11(休載した12月25日から31日の順位を含めて)”に伸ばしたSH903iを筆頭に、6位にソニー・エリクソン・モバイル製「SO903i」、8位にNEC製「N903i」、9位にパナソニック モバイル製「P903i」がランクインしたが、価格の割安感からか、メーカーによっては旧モデル902iSシリーズの方が売れている現象も、昨年末とあまり変わりはない。
冬商戦向けモデルは他キャリアと比べると新機種のラインアップが少なかったドコモだが、2007年初頭より、発表済みのワンセグ/高速通信対応端末(SH903iTV、P903iX HIGH-SPEEDなど)の投入のほか、すでにJATEの通過が確認できた703iシリーズなどの発表を控えている。
薄型あるいはワンセグ端末に、依然高い人気
auの販売ランキングも、顔ぶれは昨年末のものと変わっていない。連続首位記録を“6”に伸ばした京セラ製の薄型端末「W44K」(写真)の人気は、いまだ高い水準を保っている。
TOP10圏内で大きく順位が変わったのは、三洋電機製のワンセグ端末「W43SA」とソニー・エリクソン・モバイル製のデュアルオープンスタイル端末「W44S」。それぞれ8位から4位、5位から8位に変動した。
売れ筋の傾向としては、auも簡単・安価を特徴とするPantech製端末「A1406PT」が3位に入り、こちらも“親へ贈る”端末として選んだ人が多かったと予想できる。また、2位/4位/8位に入ったワンセグ端末(W43H、W43SA、W44S)も依然高い人気がある。
もう1つ、10位に入った下り最大3.1Mbps/上り最大1.8Mbpsを実現する高速通信規格「EV-DO Rev.A」を採用するテレビ電話対応機「W47T」にも注目したい。W47Tは全国で販売する端末だが、EV-DO Rev.A対応エリアは2007年1月現在、政令指定都市の一部(順次拡大予定としている)であり、高速通信のメリットを享受できる範囲はまだやや狭い。この結果はハイエンドなスペックを求める高感度ユーザーも、スリム/簡単のモデルを望むユーザーと同様に多く存在することを示していると言えそうだ。
今年、シャープ王国に立ち向かうのは、P? T? SC?
ソフトバンクモバイル向け端末は、今年もシャープ製端末の隆盛が続くのだろうか。
依然、高い人気を得るアクオスケータイ 2nd model「911SH」(写真)と最強デジカメケータイ「910SH」、シンプル&スリム&エレガントな「705SH」が表彰台を占めている。
そのほか、VGA液晶搭載の「810SH」や「811SH」、初代アクオスケータイ「905SH」もTOP10圏内に留まっており、計6機種がランクインする状況は変わらない。
新顔は、年の瀬の12月29日に発売されたサムスン電子製のHSDPA+薄型スライド端末「709SC」。こちらもauのW47Tと同様に高速通信規格に対応する高機能端末で、10位にランクインした。
同社製端末は2006年内に発売されたものだけでも709SCのほか「XS 707SC」「706SC」「705SC」と4機種もあり、この数や投入ペースの早さに驚かされる。2007年も、テュフの通過で確認できた「708SC」「910SC」といった型番の端末をはじめ、ラインアップの多さでシャープ王国に立ち向かってくれることに期待したい。
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