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スマホじゃないケータイでもSkypeが使える BREW版「Skype au」を試す(前編)(2/2 ページ)

スマホ向けIP電話サービスの中でも、KDDIがAndroid向けに提供している「Skype au」はキャリア公式のアプリを使う異色の存在。さらに2011年夏以降はauケータイでも利用できるようになった。auケータイで使うSkypeとはどんなものなのか、検証してみた。

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完全無料とは言えない料金制度

 Skype auの料金についてもちょっと注意が必要だ。原則として月額980円の利用料金がかかるが、基本の料金プランにプランM/L/LL/Wを選んでいると無料になる。多くのユーザーが選んでいるであろう、プランE/S/SS/Zでは利用月に980円が発生する。また、Skype auの通話は回線交換網を使うためパケット通信は使わないが、起動時のステイタスチェックやIMを送受信する場合はパケット通信が発生する。ダブル定額ライト/スーパーライトなどのパケット定額制プランは必須だろう。

 ということで、フィーチャーフォンでSkype auを使う場合の料金パターンを以下のように表にしてみた。パケット料金はEZwebのみ(PCサイトビューアーや別デバイスと接続してのネット利用を行わない)を利用した場合の上限で計算している。

フィーチャーフォンでSkype auを使う場合の料金パターン
料金プラン Skype au利用料 月額基本料金(無料通話分)※ EZ WIN パケット料金(EZweb利用時の上限額) 合計※3
プランEシンプル/プランE 980円 780円(なし) 315円 4410円 6485円
プランZシンプル 980円(au宛は1時~21時は無料) 6685円
プランSSシンプル/プランSS 980円(25分) 6685円
プランSシンプル/プランS 1627円(62分) 7332円
プランWシンプル/プランW 0円 2480円(au宛は1時~21時は無料)※2 7205円
プランMシンプル/プランM 2526円(144分) 7251円
プランLシンプル/プランL 4147円(262分) 8872円
プランLLシンプル/プランLL 7035円(800分) 1万1760円
※:誰でも割に加入した場合。※2:国際通話の通話料金2480円が含まれている。※3:このほかにユニバーサル料などが追加される

 スマートフォンの場合、パケット定額プランの「ISフラット」(月額5460円)を使っていればSkype auは無料で使える。ISフラット(5460円)にプランE(780円)とIS NET(315円)を組み合わせると6555円になり、フィーチャーフォンで使う場合(最低でも6485円)とでは大きな差は感じない。もっとも、端末料金の支払い方法や毎月割で差し引かれる金額を勘案すると、その差は違ってくる。

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 以上のようにフィーチャーフォン向けのSkype auは、使うための固定費がある程度かかるため、すべてのauケータイユーザーが恩恵を受けられるサービスとはいえない。しかし、普段からSkypeの利用頻度が高いユーザーが、音声通話を重視してフィーチャーフォンを選ぶ場合、BREW版Skype auは音声通話にかかる変動費をかなり下げることが可能だ。

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