タイムシフトからプレイスシフトへ──DLPA、DTCP+のリモートアクセスをアピール:スマートフォン視聴は長くても10分程度(2/2 ページ)
DTCP+のリモートアクセスに対応したARROWS NXが登場し、地上デジタル放送などの自宅で録画した権利保護コンテンツのスマートフォン利用がこの夏から本格化する。
iOS、Windows 8 Modern UIでもリモートアクセス対応間近
DLPA技術ワーキンググループ長で、デジオン製品企画部長の三阪英一氏は、DTCP+のリモートアクセス機能に対応したDiXiMリモートアクセスサービスと対応プレイヤーのデモを紹介した。このデモは、福岡、金沢、名古屋に設置したDLPA NASに録画したデータを、東京のスマートフォンとWindows 8導入PCからアクセスして視聴するものだ。
DTCP+のリモートアクセスに対応するソフトウェアは、デジオンが用意しており、現時点では、対応デバイスにプリインストールする形でのみ提供する。ただし、DTCP+はソフトウェアで実現している規格なので、アプリパッケージにすべてのモジュールを統合して、汎用デバイス向けに配布することも“技術的には”可能だと、デジオンのスタッフは答えている。
会場には、DTCP+に対応したNASや富士通のPC、スマートフォンも展示していたほか、デジオンでは、開発中のiOS版、そして、Windows 8のModern UI版のプレイヤーソフトのデモも行っていた。バッファローの「LS410DX」とアイ・オー・データ機器の「HVL-AT」シリーズは、スマートフォン視聴を想定したトランスコード機能を内蔵した リモートアクセス対応NASだ。HVL-ATでは、LTEを想定した1.6Mbps、または、1Mbpsと3Gを想定した0.6Mbpsにリアルタイムでトランスコードする。
しかし、LTEの1Mbpsでも、1時間の録画データは450Mバイトに達し、主な定額プランのデータ容量制限である7Gバイトを15時間分の録画データでほぼ消費してしまう。この状況に対して、細野氏は、料金プランについてはキャリアが考えることと前置きした上で、スマートフォンによる動画視聴は数分、長くても10分程度を想定しており、それ以上は、公衆無線LAN、または、有線LANの利用を想定しているという見解を示している。(記事掲載当初、録画データの容量に誤りがありました。おわびして訂正いたします)
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