KDDIとLGが生んだ異才な存在「isai LGL22」――“ただのコラボモデル”じゃない理由とは:isai Press Conference 2013(4/4 ページ)
auの2013年冬モデルのなかで、KDDIが戦略モデルと位置付けている「isai LGL22」。なぜLGと共同開発したのか。isaiという名称にはどんな思いが込められているのか。両社の担当者が韓国・ソウルで説明した。
日本での経験をグローバルで生かす
スマートフォンのグローバルモデルといえば、Appleの「iPhone」とSamsung電子の「GALAXY S」シリーズが双璧だ。2013年の上半期時点でLGは1200万台を出荷し、この2強に次ぐ世界第3位のシェアを確保している。関係者が「スマホでは出遅れた」と話すLGのモバイル事業だが、新しいブランドで再出発した「G2」など実直な物作りが世界的に評価され、現在のポジションまで押し上げた格好だ。
世界規模で見ればLGは総合家電メーカーであり、スマートフォンに必要なディスプレイやバッテリー、カメラなどを関連会社で開発し調達できる環境にある。もちろん全てのモデルが“内製”パーツを使っているわけではないが、キーデバイスを手がける実力があるからこそ、他社製デバイスにも目利きができるのだろう。LTE関連の特許を世界で一番保有しているメーカーといわれ、GoogleやQualcommとの強いパートナーシップも持つ。
だがこうしたLGの“実像”は日本ではあまり浸透していない。ドコモに加えてauでも戦略モデルを手がける背景には、日本のマルチキャリア展開を通じてブランドイメージを向上する狙いもある。それ以上に、日本向けモデルを手がけることで得たノウハウを、グローバル市場で役立てたいと考えているようだ。小牟田氏が述べたように、デザインや品質に対する日本のユーザーの視線は世界一厳しい。isaiはもちろん、今後もさらに魅力的なスマートフォンが登場することに期待したい。
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