画質はトップクラスに迫るレベル――“ダブルレンズ”が面白い「honor6 Plus」のカメラ:荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(1/2 ページ)
日本では「楽天モバイル」が独占的に取り扱っているHuaweiの「honor6 Plus」。メインの“ダブルカメラ”は、見かけ倒しではなくて、おもしろくてキレイな写真を作り出してくれるのだ。
日本では「楽天モバイル」が独占的に取り扱っているHuaweiの「honor6 Plus」。もう名前からしてiPhoneを意識しまくっているんだけど、カメラ機能はiPhoneの真似なんかじゃなくて、妙に個性的。とにかく個性的。
なにしろこの端末、800万画素のカメラを“3つ”持っているのだ。メイン(裏面)にふたつ、イン(表面)にひとつ。もう何考えてんだかというくらい面白い。
HuaweiのWebページには、メインカメラについて「既成概念を打ち破るダブルレンズ」と書いてあるけど、レンズだけがダブルなのじゃなくて、レンズとセンサーからなるカメラユニットがダブルなのだ。それでなにをするかというと……どうもいろいろと面白いことをやっているらしい。
honor6 Plusのカメラの面白さはいろいろとあるけれども、とにもかくにも「800万画素のカメラユニットが3つ」ということに尽きると思うわけだ。
「ダブルレンズ」のカメラはどうでしょう?
ということで、とにもかくにも「ダブルレンズ」こと、ダブルカメラユニットのメインカメラの追究から始める。いろいろと試したのだ。カメラの片方をふさいだりしながら。
結論からいうと「ちゃんと2つのカメラをうまく使っていた!」のである。箇条書きにしてみると……
- ダブルレンズのおかげでAFが速い!
- ダブルレンズのおかげで1300万画素の写真が撮れる!
- ダブルレンズのおかげで背景ぼかし機能がリアル!
といった感じなのである。
honor6 Plusのリアカメラは800万画素でレンズはF2.0。それが2つ、横に並んでついている。
それぞれのカメラをふさいで撮ってみると、“利き目”は中央側(先ほどの写真だと、右側。ライトに近い方)であると判明した。利き目をふさいでしまうと、写真は真っ黒、つまり撮れない。しかし、反対側(ライトから遠い方)をふさいでも一応撮影はできるのだ。画質は落ちるけどね。
ダブルレンズで撮影すると、さっきの箇条書きどおりの“いいこと”がある。ひとつひとつ見ていきましょうか。
いいこと1:オートフォーカスが速くなる
“両目”を使うとオートフォーカス(AF)が速くなる。honor6 Plusのカタログには、「ダブルレンズの視差を利用することで約0.1秒の高速フォーカスを達成」と書いてあるのだが、試してみたら本当だった。両目を使った方がAFが速いのだ。迷いなくすっとピントが合う。
リアの2つのカメラの間隔は1センチほど空いている。となると両方のカメラがとらえる絵には、若干の視差がある。それを利用してフォーカスを合わせようというのだ。なるほどこれは理にかなっている。なかなかのアイデアだ。
いいこと2:最大で1300万画素の写真撮影ができる
honor6 Plusのメインカメラは800万画素のものが2つである。で、静止画(写真)の最大解像度は1300万画素(13M)となっている。単に800万画素の絵を2枚つなぎ合わせただけだと1600万画素になりそうなものだけど、そうじゃない。2つのカメラの画像を単純に補完して画像サイズを上げているのではなく、合成処理をして1300万画素の絵を作っているのだ。まあ、ふだんは標準設定の800万画素(8M)で画質的にも問題ないと思うけれど、どうしても高画素で撮りたいときには十分に使える。
とりあえず、いつもの滑り台でどう違うのか見比べてみよう。
ちなみに、片方のカメラをふさいだ状態で13Mモードで撮るとどうなるか。滑り台ではなく、建物になるが、ちょっと比べてみよう。
明らかに両方のカメラで撮った写真の方がディテールがしっかりしている。8Mモードで撮った場合もちょっと差が出るので、ちゃんと両方のカメラを生かしているのだ、ということがよく分かる。
いいこと3:背景ぼかし撮影ができる
「ワイドアパーチャー」機能こと、背景ぼかし撮影。honor6 Plusのメインカメラ関連の機能で一番のウリがこれ。
これは、何をしているかというと、たぶん、2つのカメラでそれぞれ被写体にピントが合った写真と背景にピントが合った写真を同時に撮り、背景側に設定に応じた画像処理をかけてから合成することで、背景がボケた写真になっているのだと思われる※。
この機能自体は、別に珍しくはないが、普通の端末では「被写体にピントが合った写真と背景にピントが合った写真を“連写”して合成」している。つまり2回シャッターを切っているわけで、その間動いてはいけないし、被写体が動いているとうまくいかないのだ。
それに対して、honor6 Plusではカメラが2つあることを生かして、2枚を“同時に”撮って合成するので、被写体が動いていても心配することはないのだ。しかも、撮影時にどのくらい背景をぼかすか、絞り値(F0.95~F16.0)で指定できる。まあ、この数字は目安だと思ってください。数字が小さい方が背景がハデにボケます。
では、やってみるべし。
いやあ、エッジが多少不自然なところもあるけど、この手の機能としてはかなりのもの。背景のボケ方も、光が丸くふわっとなるところなんか凝っている。面白い機能である。
次は、人でもやってみる。
背景がふわっとボケているのが分かるかと思う。細かいとこに不自然さは残っているけれど、そこはデジタル合成しているのでしょうがない。
そうすると、ワイドアパーチャー撮影のときに「レンズを片方塞いだらどうなるんだろう」と思ってしまうわたしはちょっと意地悪。さっそく試してみる。
結論は出ました。片方をふさいで撮ると、ボケません。いやあ面白いですな。
基本情報から価格比較まで――格安SIMの情報はここでチェック!→「SIM LABO」
関連キーワード
カメラ | 撮影 | 写真 | Honor 6 Plus | スマートフォン | 華為技術(Huawei) | 楽天モバイル | SIMロックフリー | 荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ | 美肌 | 荻窪圭
関連記事
iPhone 6 Plusとも比較――SIMフリースマホ「honor6 Plus」の実力を全方位チェック
製品名からも分かるとおり、Huaweiの「honor6 Plus」は、Appleの「iPhone 6 Plus」へのライバル意識が垣間見えるスマートフォンだ。ではiPhone 6 Plusと比べてどれほどのスペックと性能を持っているのだろうか?写真と動画でチェック――“iPhone 6 Plus対抗”スマホ「honor6 Plus」の見どころ
「iPhone 6 Plus対抗」を目指して開発されたHuaweiの「honor6 Plus」。基本スペックやカメラ機能を中心に、その特徴を見ていこう。楽天モバイルが「honor6 Plus」の店頭販売を開始、プレゼントキャンペーンも
フュージョン・コミュニケーションズが、スマートフォン「honor6 Plus」と楽天モバイルのSIMカードとのセット販売を開始。もれなく純正レザーカバーをプレゼントするキャンペーンも行う。ファーウェイ、「honor6 Plus」の仕様を変更 Band 41は非対応に
ファーウェイは、6月中旬に発売予定のSIMフリースマホ「honor6 Plus」について、TDD-LTEのBand 41をサポートしないと発表した。「オンラインストア」と「独自端末」が手に入る――Huaweiと楽天がタッグを組んだ理由
Huaweiが新スマホ「honor6 Plus」を発表し、楽天市場のオンラインストア「Vモール」で6月中旬に発売する。両者が協業したねらいとは?
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.