グーグルがラスベガスで「Googleアシスタント」の訴求に躍起――スピーカーの次に来るのは「スマートディスプレイ」か:石川温のスマホ業界新聞
米ラスベガスで開催された「CES 2018」。巨大ブースだけではなく、会場近隣のモノレールやホテルのデジタルサイネージに広告を出してまでGoogleが強く訴求したのが「Googleアシスタント」だ。
今年のCESで存在感があったのは、なんと言っても「グーグル」であった。ラスベガスの街中にあるネオン広告は、ほとんどが「Hey Google」で埋め尽くされていた。コンベンションセンターを通るモノレールの車両も「Hey Google」のラッピング広告だった。
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この記事は、毎週土曜日に配信されているメールマガジン「石川温のスマホ業界新聞」から、一部を転載したものです。今回の記事は2018年1月13日に配信されたものです。メールマガジン購読(月額540円・税込)の申し込みはこちらから。
会場内では、巨大なブースが設置され、さらに大きなガチャを来場者が楽しめるようにしていた。画面上に4つの質問が表示され、そのうち一つを選ぶと、Google アシスタントが答えてくれるだけでなく、ガチャの上から玉が落ちて出てくる。それを開けるとプレゼントが入っているというプロモーションだ。
Google Home miniやPixel Budsといった製品をもらえている人が結構、居たのに驚いた。ハズレは靴下や帽子なのだが、それでも絶えず1時間近い待ち時間の行列ができていたのだった。
さらに、グーグルは、Googleアシスタントに対応した製品を展示しているメーカーに説明員を派遣。パイオニアやレノボ、クアルコムなど様々なブースで専門のスタッフが内容を説明していたのが印象的であった。
去年は「アマゾンのAlexa対応機器が目立った」というニュースが流れたが、グーグルとしてはそれに対抗したかったのか、今年、かなりの予算をつぎ込んで、プロモーションしていたと思われる。逆にアマゾン・Alexa対応機器もあることにはあるのだが、グーグルの前では全く目立たない状態となっていた。
会場内には様々なGoogleアシスタント対応機器があったのだが、そんななかでも次に面白くなりそうなのが「スマートディスプレイ」だ。
見た目は、かつてソフトバンクによって一世を風靡した「フォトパネル」に大きめのスピーカーとマイクが載ったイメージの機器だ。
Googleアシスタントに話しかけることにより、画面で情報を伝えてくれるというものだ。
朝、「Hey Google グッドモーニング」と伝えれば、部屋の照明がつき、その日の天気、スケジュールなどを画面に表示。さらにYouTubeからニュース番組を流してくれる。料理を作るときも、レシピを画面で確認できるので、とてもわかりやすい。さらに、グーグルが提供する無料メッセージアプリ「Google Duo」にも対応しているので、テレビ電話のように使うと言ったことも可能だ。
LGエレクトロニクスは、テレビに向かってGoogleアシスタントに話しかけ、様々な情報を引き出したり、家電をコントロールするといったデモを行っていた。やはり、テレビのようなディスプレイがあったほうが便利というわけだ。
やはり、スマートスピーカー単体となると、情報を引き出して聞くという動作は、必ずしも効率的だとは言えない。
音声エージェントの市場が盛り上がりを見せているが、単なるスピーカーよりも、ディスプレイ付きの方に人気が出てくる可能性は高そうだ。もし、それで売れないようなら、SIMカードスロットを搭載したモデルをつくって、キャリアがばらまけばいいだろう。
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