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「料金プラン」「ZTE問題」「楽天」「ブロッキング」――KDDI決算説明会 一問一答(3/3 ページ)

KDDIが2017年度の通期決算を公表した。高橋誠社長が就任してから始めて行われた決算説明会における質疑応答の模様を簡単にまとめる。

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NTTドコモとの戦略の違い

―― NTTドコモが顧客基盤を「回線本位」から「dポイント会員本位」に変えていくという方針を示した。回線から離れた顧客基盤というとauが先んじて「au ID」としてやってきたが、au回線が必要という点でドコモとの路線の違いが見受けられる。

 今後、(顧客基盤について)どうしていきたいと考えているか。

高橋社長 おっしゃる通り、弊社は会員IDについては早くから取り組んでいる。現在のau IDは3000万近いユーザーがいて、マルチデバイス・マルチネットワーク戦略を実現するための基盤となっている。

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 しかし、ご質問の通り「au IDはauユーザーじゃないと使えないじゃないか」という声がある。ドコモでは「d」の付くサービスをオープン化する戦略を取っているが、我々はオープンなサービスに「au」のブランドを出さない方が良いと考えている。

 例えば(キャリアフリーで提供している)Eコマースの「Wowma!(ワウマ)」では、auユーザー以外には「Wow!ID」というユーザーIDを使ってもらっている(筆者注:auユーザーはau IDで利用する)。

 戦略面に関わるので、これ以上話はできないが、この辺(キャリアを問わないサービス展開)については“小出し”にしていきたい。


NTTドコモは顧客基盤の軸を「回線」から「会員」にシフトすることを表明した

―― ドコモが段階制のデータプランを導入することになった。auピタットプランと考え方の近いプランだが、どう受け止めるか。

高橋社長 確かに基本的な考え方は同じプランだが、私たちはキャンペーンを(5月末まで)実施しているので、しばらくは静観したい。

サイトブロッキングに対する考え

―― マンガやアニメの海賊版サイトに対するブロッキング(アクセス遮断)を政府が要請しているが、それにどう対応するか教えてほしい。

高橋社長 昨日(5月9日)も、ソフトバンクの宮内社長がこの件について話しをしていたが、私としては価値あるコンテンツの価値を持って届けることは絶対に必要だと考えている。違法な配信は止めなければならない。

 ただ(政府が)話題に挙げた3つのサイトは現在はすでに見れない状態になっている。また、通信事業者として守るべき法令(日本国憲法や電気通信事業法)もあるので、慎重に対応していきたいと考えている。

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