「可変絞り」の効果はいかほど? 進化した「Galaxy S9+」のカメラを試す:荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(4/4 ページ)
メインの広角アウトカメラのセンサーとレンズが一新された「Galaxy S9+」。カメラ機能も大きく進化したというので試してみるのである。
料理は「料理」モードで撮ると吉
Galaxyシリーズのカメラは基本的に「自動」と「ライブフォーカス」でだいたい済むのだけれど、「料理」モードだけは独立して存在しているって所が面白い。
料理モードにすると、料理の強調したいところを指定できるし(その分遠くがちょっとボケる)、色も調整できる。
料理の色は店の照明によって違って見えるけれど、料理モードを使えば手動でフォローできるのだ。
このモードで撮影すると、こんな感じになる。
通常モードとも撮り比べてみたけど、料理モードで撮った方がつややかで色も鮮やかで美味しそうに撮れる。これは使うべし。
料理は料理モードでぜひ。
プロモードでF1.5とF2.4の違いを調べる
さて、カメラ好きが気になるのは、S9+(S9)の絞りの話だろう。
そこで、最後に「F1.5と2.4の違いってあるの?」という所を検証してみた。
まず本当に「絞り機構」は付いているのかどうか。
付いていました。カメラを「プロ」モードにして、手動で絞りを変えると確認できます。
では、アジサイをF1.5とF2.4の両方で撮影して比べる。
ちょっと分かりづらいと思うので、拡大図を。
良く見ると、両者には2つの違いがある。
1つはディテールの描写力。もう1つはボケ具合だ。
近距離のものを撮ったときの背景のボケはF1.5の方が大きいが、写真としてディテールがしっかり写るのはF2.4の方なのだ。
だからこそ、明るい場所ではできるだけF2.4を使う仕様になっているのだろう。
そんなわけで、いろいろと見えてきた。
使い始めた当初、「なぜスマホにデュアルアパチャーが必要なの?」と思ったのだが、あれこれ使って見た限り、確かに意味はある。
レンズをF1.5とすごく明るくして暗所への対応を強化しつつ、明るい場所ではディテールの描写力が高いF2.4の絞りを用意。明暗両方に対応したのではないかと思う。
なるほどなあ。
もともとGalaxyのカメラ機能は画質に定評があったわけで、無理に画素数を上げたり奇をてらった機能を入れるよりも、より撮影の幅を広げ、画質を上げるように注力したと考えると、納得できる。
で、相変わらずいろんなシチュエーションで安定した画質を見せてくれるし、遊べる機能も付いたしで、なかなか良いカメラ機能でありましたよ。さすがGalaxy。
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