「iPhone 13 Pro」のカメラは総合的にピカイチ 気になる「マクロ機能」や「フォトグラフスタイル」もチェック(3/4 ページ)
新型iPhoneが出たらやること、それはカメラレビューだ。「iPhone 13 Pro」のカメラはデザインこそ「iPhone 12 Pro」を引き継いでいて変わり栄えしないように思えるが、センサーが変わっていたり、気になる機能が追加されていたりと、いろいろ遊べるのである。
マクロ機能とは何か
さて、記事執筆時にiPhone 13 Proが発売されて1週間しかたっていないけど、一番使われているんじゃないかというのが「マクロ機能」。日本語で言うと「近接撮影」だ。
今までのiPhoneシリーズの場合、広角カメラでピントが合うのはだいたいレンズ前10cmくらい。それ以上近づくと合わなくなる。それが13 Proでは被写体にどんどん近づくと、レンズ前12cmくらいでカメラが超広角カメラに切り替わる。でも撮影時の画角は26mm相当のまま。超広角カメラの中央部26mm相当部分を切り出したデジタルズームになっているのだ。そしてレンズ前2cmまでピントが合うのである。
これは便利。カメラを構えて少しずつ近づくとカメラが切り替わる瞬間が分かるので動画をどうぞ。
そして撮影したのがこちら。広角カメラに比べてセンサーサイズが小さい(だから高感度にはちょっと弱い)、光学式手ブレ補正を持っていない、デジタルズームがかかるから画質的にはちょっと落ちる……ということはあるんだけど、使ってみるとそこまでは気にならんわ。
ちなみに広角カメラで撮ったのはこちら。
ちなみに同等の機能を持っているサムスン電子「Galaxy S21 5G」は画面に「フォーカスエンハンサーをオンにして近距離のフォーカスを最適に調整しました」って長い文章が出るし、オウガ・ジャパンの「OPPO Find X3」は「マクロレンズ」と表示が出て教えてくれるし、それをオフにもできる。
その点iPhone 13 Proは何の予告もなく自動的に切り替わり、この機能をオフにもできない。その辺の「こまかいことは私に任せろ」的な振る舞いがiPhoneっぽいといえば、ぽい。で、広角カメラからマクロカメラ(超広角カメラ)に切り替わる前後を見比べると面白い。特に背景に注目。気になる人はそのボーダーラインを乗りこなすべし。
2cmまで寄れるとコインもここまででかく撮れる。
なお、寄れば寄るほど四隅が流れる感じになるので撮りたいものをちゃんと中央に置くべし。そうすると被写体がいい感じに撮れる。
近づいて撮るほどiPhone自身の影が落ちやすいので、光の方向を常に意識すべし。
さて、3倍の望遠カメラでぐぐっと近づくとどうなるか。望遠カメラは他の2つに比べて撮影最短距離が長いからすぐピントが合わなくなる。そういうときは、今までのiPhoneもそうだったように、自動的に広角カメラの3倍デジタルズームに切り替わり、さらに近づくと、超広角カメラの6倍デジタルズームに切り替わるので画質的には落ちる(ちょっと人工的で塗り絵みたいな感じになる)。
続いてiPhone 13で追加された「フォトグラフスタイル」を試そう。
関連記事
「iPhone 13」シリーズを試す 動画撮影が驚くほど楽しく、Proならではの新機能も魅力
「iPhone 13」シリーズの発売に先立ち、4モデルの実機を試すことができた。デザインは先代のiPhone 12シリーズを継承しており、ノッチはやや小さくなった。カメラは新機能の「フォトグラフスタイル」と「シネマティックモード」が利用可能になり、Proは3倍の望遠カメラとマクロ撮影を使えるのが特徴だ。iPhone 13/13 Proのカメラは何が変わった? 「ハード」と「ソフト」の進化まとめ
iPhone 13シリーズで進化を遂げたカメラについて、ハードウェアとソフトウェアの視点からまとめてみる。iPhone 13 Proは超広角カメラにAFが付いて、マクロ撮影が可能になった。コンピュテーショナルフォトグラフィーで注目したいのが、撮影後にボケ具合やフォーカスを選べる「シネマティックモード」だ。「iPhone 13」シリーズは何が進化した? iPhone 12シリーズとスペックを比較する
発表されたばかりの「iPhone 13」シリーズと、先代の「iPhone 12」シリーズを比較。デザインや形状は変わっていないが、ノッチが小さくなった。プロセッサがA15 Bionicに進化し、カメラはProではマクロ撮影が可能になった。「iPhone 13」と「iPhone 13 Pro」の大きな違いは? 4機種のスペックを比較する
「iPhone 13」「iPhone 13 mini」「iPhone 13 Pro」「iPhone 13 Pro Max」の4機種は何が違うのか。13と13 Proはディスプレイやカメラに差がある。iPhone 13 ProとiPhone 13 Pro Maxは、サイズ以外の違いがほぼなくなった。初代「iPhone」から「iPhone 12」まで歴代iPhoneを撮り比べ 14年間でどれだけ進化した?
2007年に海外で初代「iPhone」が発売されて、2021年9月15日にはついに新型iPhoneがお披露目されるかもしれない。というところで、初代から購入を続けてきたiPhoneシリーズのカメラ性能を一挙におさらいする。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.