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2021年を振り返る(7月編):スマホが“熱く”なる夏、冷却はどんな方法がベター?/SIMロックを原則禁止しただけでは問題解決しない?Mobile Monthly Top10

1年間でよく読まれた記事を月単位で振り返る「Mobile Monthly Top10」。2021年7月は、引き続きスマホ決済のキャンペーンに関する記事が読まれた他、夏ならではの「スマホの熱対策」に関する記事や、SIMロックの原則禁止に関する記事などが読まれました。

 4月からの流れを受け、7月もスマートフォン決済のキャンペーンを紹介した記事がアクセス数の1位でした。これで4カ月連続です。8位にもPayPayが行った夏のキャンペーンに関する記事が入りました。

 一方で、2位には“夏らしい”記事として、スマホの発熱した際にやってはいけないことをまとめた記事が入りました。特にハイエンドモデルは、負荷の掛かる作業(動画の撮影や激しい動きのゲームプレイ)をすると結構な熱を持ちます。ゆえに、夏は発熱を抑えるための「機能制限」も結構掛かります。

 だからといって、熱を早く冷ますために急激に冷やすことは避けなければなりません。本体内部で結露が発生し、水につけていないのに「水没」することがあるからです。かくいう私が、防水端末を急激に冷やして「水没」させてしまったことがあるのです……。今は冬真っただ中ですが、風呂場に持ち込んだ防水端末を急に寒い場所に持ち込むと同様に結露が生じる恐れがあるので、気を付けてくださいね……。


スマホの発熱といえば夏を思い浮かべますが、冬でもスマホの内部に結露が生じて故障する恐れはあります。急激な温度変化は避けましょう(人体にも良くないですしね)

 ランキングの3位には、携帯電話端末に対する「SIMロック」に関する記事が入りました。

 総務省の「スイッチング円滑化タスクフォース」における議論の結果、2021年10月以降に発売される携帯電話端末には、ごく一部の例外を除いてSIMロックを掛けられなくなりました。その結果、大手キャリアは9月発売の新モデルから先んじてSIMロックを撤廃しました(楽天モバイルは元からSIMロックを掛けていません)。これにより、端末をそのままに他キャリアへの乗り換えが用意になると期待されています。

 ただ、ランクインした記事でも触れている通り、SIMロックを解除したからといって“全てが解決”とは行きません。例えば端末が対応している無線周波数帯(Band)によっては、その端末の通信パフォーマンスを発揮しきれないだけでなく、本来はエリア内なのに圏外になってしまうかもしれません。

 かといって全キャリアのBandに対応させるとなると、接続に関する検証やハードウェアの変更/追加でコストがかさむ可能性も否定できません。コストがかさめば、それは端末価格に跳ね返ります。

 私としては、キャリアが独自のマーケットを介して配信しているアプリの更新もハードルになると考えています。独自マーケットのアクセスには当該キャリアのアカウントを保有が必須であることが多く、保有していない場合はアプリの更新すらできない可能性もあります。

 もちろん、アプリの配信をGoogle Playストア経由に切り替えるなどの対策をしてくれているケースもあるのですが、肝心要なアプリは独自ストアからじゃないと更新できないこともあったりします。これ、どうにかならないものなのでしょうか……?


SIMロックの原則禁止だけでは「キャリアの移動」は活発化しません。ただ、そのことへの対応策によっては端末価格のさらなる高騰を招いてしまう可能性もあります

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