残業をしているとケータイが心配してくれる――ドコモの音声対話型インタフェース:ワイヤレスジャパン2009
ドコモの音声対話型インタフェースは、ユーザーがケータイに話しかけてチケット予約や飲食店の検索ができるほか、ユーザーの状況や体調に応じてケータイが話しかけてくれるもの。同社が提供中の行動支援サービス「iコンシェル」の発展系に位置づけられる。
NTTドコモは、携帯ユーザーの行動を支援するサービスとして現在「iコンシェル」を提供している。同社がワイヤレスジャパン2009で出展中の「音声対話型インタフェース」は、その発展系ともいえるサービスだ。ケータイに話すことでチケットを予約したり、ユーザーの状況に合わせてケータイが話しかけてくれたり――。音声対話型インタフェースでは、そんな“リアルiコンシェル”ともいえるサービスが実現可能になる。
音声対話と音声入力でチケット予約ができる
しゃべってチケット検索では、「今から大阪に行きたい」「明日15時に会社に戻りたい」といった要望をもとに、ケータイと対話しながら目的地や時刻などの必要事項を入力し、交通機関のチケットを予約できるというもの。このほか、「5月2日に東京から新大阪に行きたい」といった具体的な要望の音声入力も可能。こちらは「細かく対話をするのが煩わしいという人に向いている」(説明員)。
前者の音声対話型は特定の番号(フリーダイヤル)に電話をかければよいが、後者の音声入力型の利用にはパケット通信料が発生する。音声入力にはドコモが「らくらくホン」シリーズや2009年夏モデルの一部機種で提供中の「音声入力メール」と同じ技術が使われている。音声の読み取り精度については「ある程度の慣れが必要」(説明員)とのことで、周囲が騒がしい場所での使用には少々難があるようだ。
しゃべってグルメ検索は、希望する店舗の条件をケータイに話すと、現在地周辺の飲食店を検索してくれるというもの。2009年9月30日までの期間限定でお試し版を利用できるが、利用できるのは「ドコモプレミアクラブ」のプレミアステージ会員に限られる。同会員は、プレミアクラブサイト(iモード)の「プレミアステージ限定サービス」内の「研究に参加するにはコチラ」からアプリをダウンロードできる。
執事やメイドとも会話できる?――「おしゃべりアシスタント」
もう1つの対話型インタフェースとして「おしゃべりアシスタント」も展示されていた。この機能では、モーニングコールや電車の乗り過ごし防止などを電話で知らせてくれるほか、ユーザーの状態に合わせた疲労度や睡眠度などのコンディションを推定して話しかけてくれるというもの。会話には通話料が発生する。
例えば、自宅や勤務地などをあらかじめ登録しておき、長時間会社にいるときは「残業をしている」とケータイ側が推測し、それに基づいて電話で話しかけてくれる。話題がない場合でも「ゲームをしませんか」とケータイ側が話を広げてくれることもある。
通話中には、インターネット接続したPCに相手(ケータイ側)の映像を表示することもでき、デモでは男性と女性の2パターンが用意されていた。PCを使わずケータイのテレビ電話を使った会話も可能とのこと。「コンテンツプロバイダと連携し、キャラ電を音声対話型インタフェースに使うビジネスモデルもありえる」(説明員)。キャラクターだけでなく、執事やメイドに扮する人間と会話をするのも面白そうだ。
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