SAのスライドにKの薄型化技術が融合――「SA001」の“11.9ミリ”が生まれるまで:開発陣に聞く「SA001」(2/2 ページ)
もうauからSAブランドの機種は出ないのでは――。「SA001」は、筆者がそんな心配をしていた矢先に登場したモデルだ。これまでのスライド型SA端末とは趣の異なるスリムなボディや新感覚のジョグキーなど、開発でこだわった点や、“今後のSA”について京セラに聞いた。
K端末とSA端末のUIは統合されるのか
SA001は久しぶりに登場したSA端末だが、京セラは今後、KブランドとSAブランドをどのように差別化していくのだろうか。また、そもそもSAブランドは今後も継続していくのだろうか。
田中氏は「KDDIさんと相談しながら、その都度どちらのブランドで出すべきか検討したい。K端末は“使いやすさ”と“薄さ”、SA端末は“スライド”と“高機能”を評価いただいているので、今後はこれらの強みをより効果的に出していきたい」と説明。京セラからは今後もSAとKの2モデルが発売されると見て間違いなさそうだ。
もう1つ気になるのがUI(ユーザーインタフェース)だ。SA001のUIは従来のSA端末を継承しているが、今後、KとSA端末でUIが統合される方向になるのだろうか。「K端末とSA端末はユーザー層が違うので、UIを統合すると、ユーザーの満足度を下げることになる」ことから、「いきなり統合することはない」と田中氏は説明する。一方で、待受画面からメモ登録やWeb検索ができるK端末の「すぐ文字」を、SA端末でも使いたいといった声も挙がっているようで、「そういう要望は今後も反映していきたい」とのこと。
また現在、K端末にはKCP+を採用した機種が存在しないが、「KはKCP」「SAはKCP+」というすみ分けになるのだろうか。この点について田中氏は「基本的な操作性は継承したい一方で、KCP+のUIはある程度統一されているので、K端末のUIでどこまで近づけるかが課題だと思っています。K端末はKCPのみと決めているわけではありません」と話す。
SA001はSA端末で培ってきたスライドの技術と、京セラが得意とする薄型化技術が融合したモデルだ。「今回は薄型化に注力しましたが、今後も技術から機能まで、いろいろな面でチャレンジしていきたい」と大澤氏は意気込みを話す。KとSAの相乗効果で今後どのような端末が生まれるのか――京セラが実践する次の“チャレンジ”から目が離せない。
SA001 デビューキャンペーンを実施――2010年1月19日まで
京セラは、SA001の購入者を対象としたデビューキャンペーンを2010年1月19日まで実施している。応募者の中から抽選で2119人にプレゼントが贈られる。プレゼントはWii(クロ、20人)、ニンテンドーDSi(30人)、Wii Fit Plus(69人)、じぶん銀行への振り込みまたはクオカード2000円分(2000人)。
SA001ユーザーはEZキーの長押しでメーカーサイト「ケータイプラネット」にアクセスし、「SA001 デビューキャンペーン」から希望の商品を選んで応募できる。応募期間終了後に抽選が行われ、当選者にはメールで通知される。
また、ケータイプラネットではオリジナルのケータイアレンジが無料で配信されているので、この機会に手に入手しておきたい。詳細は京セラのWebサイト(外部リンク)にも案内されている。
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