市場拡大に期待の「iPad mini」/IGZOで勝負に出るシャープ/スマホに寄り添うウィルコム:石野純也のMobile Eye(10月20日〜11月2日)(3/3 ページ)
冬モデルが発売され始めた中、7インチクラスのタブレットも続々と登場している。11月2日に発売されたばかりの「iPad mini」は、タブレット市場拡大の起爆剤になるか、注目を集めている。今回はほかに、シャープとウィルコムの冬商戦における戦略を取り上げる。
スマホに寄り添う戦略を強化するウィルコム
ウィルコムは冬モデルとして投入する2機種のPHSを、11月1日に発表した。同社は以前から「スマートフォンに寄り添う」戦略を掲げ、2台目需要を満たす製品を発売している。Bluetoothでスマートフォンの子機になる「SOCIUS WX01S」や、スマートフォンのストラップとしてぶら下げておける「ストラップフォン WX03A」は、アイデアの光る商品として話題を集めた。「だれとでも定額」が武器のウィルコムだからこそ採用できた“2台目戦略”とも言えるだろう。
冬モデルでも、この方針は踏襲。新たに発表されたのは、モバイルバッテリー機能を持つ「ENERUS WX03S」と、Bluetoothでスマートフォンの子機になる「HONEY BEE 5」だ。
ENERUSは、「USBモバイルバッテリーになる、PHSとしては世界初の商品」(ウィルコム関係者)というコンセプトを掲げた端末。先に上げたSOCIUSや、3GのWi-Fiルーター機能を持つ「PORTUS WX02S」に続く、スマートフォン連携端末の第3弾という位置づけだ。バッテリー容量は1700mAhで、給電時間の設定も可能。SOCIUSのように、Bluetoothで接続したスマートフォンの子機として利用することもできる。Bluetooth接続時には「子機、親機の両方に対応している」(同)という、細かな機能改善も図られている。音楽プレーヤーのコントローラーとしての利用にも対応する。
HONEY BEE 5は、学生人気の高かったHONEY BEEシリーズとして、初のBluetooth搭載モデルとなる。SOCIUSやENERUSと同様、スマートフォンの子機になるのが最大の特徴。「1台目としてスマートフォンを、2台目としてHONEY BEE 5を使うことを想定している」(同)といい、これまでのHONEY BEEよりターゲットとなるユーザーの年齢層も上げているそうだ。ツートーンカラーの外観が目を引くが、ホワイト&ホワイトとブラック&ブラックがシンプルに仕上げられているのには、このような背景がある。また、「多くのユーザーから要望があった」(同)というIPX5/7相当の防水仕様を備え、Bluetoothを介してスマートフォン連絡先を受信することも可能だ。
ウィルコムによると、端末の発売に合わせて「お知らせシェア」というスマートフォン用アプリも提供していくという。スマートフォン側にお知らせシェアアプリをインストールしておくと、Eメール、Gmail、SMSを受け取った際に、件名と差出人がHONEY BEE 5側に表示される。全機能を利用できるのはソフトバンクの「HONEY BEE 101K」と、ウィルコムの「DIGNO DUAL WX04K」「HONEY BEE WX06K」の3機種。そのほかのAndroid端末では、Gmailのみの対応となる。ストアのレギュレーションが違うため一筋縄ではいかないと思うが、iOSに対応することにも期待したい。
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