ニュース
ドコモ、700MHzから2GHzまで、5つの周波数帯に対応した基地局アンテナを実用化
NTTドコモが3月から、700MHz帯、800MHz帯、1.5GHz帯、1.7GHz帯、2GHz帯の5つの周波数に対応した基地局アンテナを展開することを明らかにした。5つの周波数帯に対応した基地局アンテナを実用化するのは国内で初めてだという。
NTTドコモが2月19日、700MHz帯の周波数に対応した新しい基地局アンテナを開発したと発表した。700MHz帯は、2015年1月からLTEサービス(Xi)で利用する予定の周波数帯で、すでにサービスを提供している800MHz帯、1.5GHz帯、1.7GHz帯、2GHz帯の周波数と合わせて5つの周波数帯が利用できる基地局アンテナの実用化は、国内初としている。
現在ドコモでは、4つの周波数帯に対応したマルチバンド基地局アンテナを展開している。新しいアンテナは、従来のアンテナと同じ大きさで700MHz帯にも対応。アンテナのマルチバンド化を行うためには、アンテナ内での電波の相互干渉をおさえる必要があったが、独自の干渉抑圧技術を開発し、実用化した。
700MHz帯の周波数は、2012年6月28日に総務大臣からLTE用の周波数として開設計画の認定を受けており、2014年度の後半から電波を発する計画。ドコモは2013年3月から順次この5つの周波数に対応した基地局アンテナを導入し、2015年1月のサービス開始に備える。
関連記事
- 年度末に4000局が75Mbps対応、100Mbps/112.5Mbpsエリアも拡大――ドコモのLTE戦略
日本におけるLTEサービスの先駆者とも言えるドコモだが、ここ最近は「Xi」ユーザーが増えたため、スループットの低下が目立っている。同社はこれからどのようにXiを展開していくのか。16日の説明会で、速度、基地局、カバー率などに焦点を当てて紹介した。 - ドコモ、基地局の長期停電対策で燃料電池を使用――遠隔操作による省電力化も
ドコモが、災害時などで長期停電となった際の、基地局における新たな対策を発表した。従来の鉛蓄電池よりも軽くて小型の燃料電池を運用するほか、停電などで基地局装置が非常用電源で運用された場合、遠隔操作で省電力化を図る。 - ドコモ、一連の災害対策を完了――大ゾーン基地局を全国に104基設置
ドコモは、東日本大震災後に策定した災害対策の完了を発表した。大ゾーン基地局の設置や既存基地局の無停電化、「災害用音声お届けサービス」の開始、エリアメールの活用などが含まれている。 - ドコモ、大ゾーン基地局を関東甲信越10個所に設置
ドコモが、災害時の通信を確保するための「大ゾーン基地局」を関東甲信越で10個所設置した。2011年内に計100局を設置する予定。 - 日本電業工作、壁になじむ「景観アンテナ」開発 京都のドコモ基地局に
日本電業工作が、景観性に配慮した移動体通信基地局向け「景観アンテナ」を開発。景観条例により従来型基地局の設置が難しい京都市内で、ドコモの基地局に採用された。 - ドコモ、LTEに対応した光張出し基地局用の無線装置を開発
NTTドコモが、LTEに対応した光張り出し基地局用の無線装置を開発した。新設するW-CDMAの基地局への先行導入をすでに開始している。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.