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全てを手のひらで――NTTレゾナントが「gooのスマホ」で目指す新たな姿

NTTレゾナントが2015年度の事業戦略を説明。ポータルサービスの知見を結集した「gooのスマホ」投入も発表した。

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 NTTレゾナントは4月22日、都内で事業戦略説明会を開催した。説明会では、同日に発表、予約受付を開始した「gooのスマホ」も披露した。

2015年度は「スマホを中心とした“おもてなし”」を提供

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NTTレゾナントの若井氏

 NTTレゾナント 代表取締役社長 若井昌宏氏は、同社の2014年度の事業の振り返り、2015年度の事業戦略を説明。「2014年度の取り組みを踏まえ、2015年度も『スマホを中心とした“おもてなし”』をさらに拡充していく」(若井氏)とし、サービス、技術・プラットフォーム、開発プロセス支援の3点に注力することを表明した。

 まず、サービス面では、「教えて!goo」におけるスマートフォン向けアプリの提供をはじめとする強化、「goo防災アプリ」の機能向上、訪日外国人向け観光サービスの実証実験における、レコメンド機能の強化に取り組む方針を示した。

photophoto 「教えて!goo」では、24日提供開始のスマホアプリでスタンプ機能と写真・動画の投稿機能を提供し、回答率の向上を目指す(写真=左)。また、APIをオープン化することで、他サイトとの連携を強化する(写真=右)
photophotophoto 「goo防災アプリ」では情報提供の多言語化(写真=左)、津波や洪水からの避難を想定した標高による表示変化機能の追加(写真=中)とともに、自治体のソリューションサービスと企業とのアライアンス強化を行う(写真=右)
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NTTグループ・JTBグループが実施している訪日外国人向け観光情報実証実験では、旅行者の属性にあわせた情報配信を実施

 次に、サービスの基盤となる技術・プラットフォーム面では、地図プラットフォームの高度化(NTTと共同開発)と、サービスや広告のレコメンド機能の強化に取り組むことを表明した。

photophoto 地図プラットフォームは、HTML5で提供することで利用可能なデバイスやビジネスでの利用促進を図る(写真=左)。サービス・広告のレコメンドでは、予測技術の向上により、予測型配信に切り替える(写真=右)

 そして、開発プロセス支援においては、「社会インフラ化するスマホにおいて、アプリがユーザーにとって完全なかたち(品質)になっていない。これは企業にとっても不利益なことである」(同氏)として、同社の持つ知見を生かしたアプリ・サービスの開発支援を拡充する方針を示した。

photophoto スマホのアプリ開発支援を拡充する背景には、スマホの社会インフラ化が進む(写真=左)一方、機種によって本来使えるはずの操作ができないことがある事例が多く見受けられることにある(写真=右)

gooのサービスの知見から生まれた「gooのスマホ」

 「スマホを使いこなすには、まだまだ多くの課題があると認識している。その声に応えるために、端末、SIM、アプリ、アフターサポートをワンストップで提供する」(若井氏)ソリューションとして登場したのが、「gooのスマホ」だ。

 同製品の詳細は、NTTレゾナント ポータルサービス部門長 鈴木基久氏と、ZTE アジア太平洋ロシア統括本部 総経理 張樹民氏が説明した。

photophoto NTTレゾナントの鈴木氏(写真=左)とZTEの張氏(写真=右)

 鈴木氏は、「私たちが提供するサービスから得られた多くの知見から、まだ(スマホ市場には)多くの困惑があり、ぬぐい切れていない(ことが分かる)」と指摘。Webサービスにすらたどり着けないユーザーが少なくない現状を踏まえ、「『全ての人々の手のひらにポータルを、Webにつながる扉を』をかけ声に、スマートフォン、通信用SIMカード、アプリケーション、ヒューマンサポートを『四位一体』で提供する」(鈴木氏)と、gooのスマホの投入の意図を説明した。

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スマホ、SIMカード、Webサービス、サポートを「四位一体」で提供する

 投入する機種は、いずれもZTE製の「g01(グーマルイチ)」「g02(グーマルニ)」「g03(グーマルサン)」。端末単体での販売はなく、NTTレゾナントが運営するオンラインショッピングサイト「goo Simseller」3店舗でNTTコミュニケーションズの「OCN モバイル ONE」とセット販売される。後述のとおり、いずれの機種もベースとなる海外モデルがあるが、ソフト面でのカスタマイズが施されている。

photophoto 起動画面や壁紙等はgooオリジナルカスタマイズが施される(写真=左)。また、gooの新アプリであるニュースフィーダー「goo milk feeder」をプリインストールしている(写真=右)

 最廉価モデルのg01は、「ZTE Blade L3」をベースとした3G/2Gスマホで、価格は1万円(税別、以下同)。LTE全盛の時代にあえて3G端末を投入するのは、「goo Simsellerでの(SIMロックフリースマホの)販売実績から、3G回線専用端末も一定の需要がある」(同氏)ことを踏まえてのこと。専用ホームアプリ「goo やさしいスマホ」を利用することで、「フィーチャーフォンからの乗り換えにちゅうちょしているユーザー」(同氏)にも配慮している。ただし、このホームアプリの提供は6月上旬の予定で、6月末以前の出荷分に関しては別途インストールする必要がある。

photophoto 最廉価モデルのg01はパールレッド(左)とパールホワイト(右)の2色展開

 ミドルレンジモデルのg02は、「ZTE Blade S Lite」をベースとしたLTE/3G/2Gスマホで、価格は2万円。goo Simsellerでのベストセラーモデル「ZTE Blade Vec 4G」の薄さ・軽さを継承しつつ、「ユーザーからの要望が多かった」(同氏)というmicroSDカードスロットを搭載し、カメラとバッテリー性能を向上させた。

 ハイエンドモデルのg03は、「ZTE Blade S」をベースにしたLTE/3G/2Gスマホで、価格は3万円。「goo Simsellerでの販売実績で、昨年末から4万円台のハイスペック端末が売れ行きが良くなっている」(同氏)ことを踏まえて投入したモデルで、兄弟機であるg02と比較してCPU、メインメモリ、ストレージ、無線LAN(Wi-Fi)、メインカメラ、音楽まわりを中心に機能強化が図られている。各種センサーを使ったジェスチャー操作、カメラを利用した網膜認証(後日アップデートで提供)も、g03の独自機能となっている。

photophoto g02はプラチナシルバー(左)とプラチナピンク(右)の2色展開
photophoto g03もプラチナシルバー(左)とプラチナピンク(右)の2色展開。見た目的には超高難易度の間違い探しをしている気分である
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g03は192kHz/32bitに対応するヘッドフォンDAC「AK4375A」を搭載

 いずれの端末も、端末購入時に「グーの端末保証」または「グーの端末保証&安心サポート」に加入することができる。端末保証は、購入後36カ月間に渡り、故障、破損、落下、水ぬれ時に3000円(2回目以降は5000円)の負担金で新品の同機種または同等機種と交換できるサービス。端末保証&安心サポートはそれに加えて電話のサポートを受け付けるサービス。いずれも端末によって異なる月額料金がかかる。なお、これらのサービスは、ZTEの日本代理店であるeiYAAA(エイヤー)が提供する。

photophoto gooのスマホはZTEの日本代理店であるeiYAAA(エイヤー)が提供

 NTTレゾナントは、gooのスマホを手始めに、「ポータル」(玄関)から「パームトップ」(手のひら)にサービスの軸足を移していく姿勢を明らかにした。よりスマホで使いやすいサービスの拡充、そしてgooのスマホの今後の展開に期待したい。

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