最新機種が発表されると、必ずといっていいほどラインナップに入っている「タフネス・スマホ」。防水・防塵が施されている高耐久性スマートフォンで、アウトドア好きにはもってこいの機種だ。ただし、その耐久性を過信してしまうと、思わぬ落とし穴もあるという…。スマートフォンの修理業者「iPhone修理工房」の新宿店で店長を務める藪俊樹さんに話を伺った。
「防水性のあるスマホは、水に濡れても大丈夫だと思われがちですが、それは車の洗車やガーデニングの水やりといったわずかにかかる『噴流』に限られているものがほとんど。そのため、海やプールで手を滑らせてしまうとアウトです。意外なところでは、ズボンのポケットに入れていたら蒸れてしまい、イヤホンの接続部分や充電器を挿すコネクターなどから水滴が浸入して、故障してしまったお客さんも。また、外部からの浸入がなくても、『結露』による故障も多いんです」(藪さん、以下同)
特に夏場が多いという、「結露」による故障。いったいどんな状況になると、故障してしまうのだろう?
「夏は室内と室外の温度差が激しいため、例えば涼しい場所から暑い屋外に出ただけで、スマホ内部の水蒸気が水に変わり、故障してしまったという事例があるようです」
スマートフォンの防水機能にも、意外な弱点があることが分かってきた。では、どうすれば結露による水濡れを防げるのだろうか?
「水中にスマホを落としてしまうなど、外部からの水の浸入であれば、防水ケースである程度防げますが、結露の対策としては不十分。オススメの対策は、スマホの内部基盤に防水処理を施すことです。万一、内部で結露が発生してしまっても故障を防ぐことができますし、ごつごつした防水カバーをする必要がないので、操作もスムーズにできますよ」
「iPhone修理工房」では、現在iOS端末の内部保護処理を受け付けている(3240円〜)。せっかく買ったスマホを長く使い続けるためにも、突発的な事故に備えてしっかり対策しておこう。(橋本岬/アバンギャルド)
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