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こんな人はMVNOに向いていない! 4つのタイプSIM通

利用料金を抑えるために、MVNOへの乗り換えを検討している人も増えているようです。けれども、誰もがMVNOへの乗り換えで満足できるサービスを受けられるわけではありません。どういった人がMVNOに「不向き」なのか、4つのタイプを挙げて考察します。

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 毎月とても安い料金で、スマートフォンが利用できるサービスを提供していることから注目されているMVNO。大手キャリアでスマートフォンを利用している人なら月額1万円近くに達するケースも少なくないので、利用料金を抑えるためにMVNOへの乗り換えを検討している人も増えているようです。

 けれども、MVNOがキャリアより安いのには、相応の理由が存在します。そのため、誰もがMVNOへの乗り換えで満足できるサービスを受けられるわけではありません。では一体、どういった人がMVNOに「不向き」なのでしょうか。4つのタイプを挙げて考察してゆきましょう。

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1.スマートフォン初心者

 MVNOの利用に向いていない人としてまっさきに挙げられるのは、これから初めてスマートフォンを利用してみようという、スマートフォン初心者です。スマートフォン初心者がMVNOに向いていない主な理由は、販売方法やサポートにあります。

 MVNOが毎月の料金を安くできる大きな理由の1つが、サービスやサポートなどにかけるコストを最小限におさえていること。それゆえ多くのMVNOは、販売やサポートを、コストが最もかからないインターネット上に絞っています。最近では、家電量販店でSIMを販売したり、大手キャリアのように実店舗を構えたりするMVNOも出てきています。それでも購入のしやすさやサポートの受けやすさは、大手キャリアとは比べ物になりません。

キャリアショップでは対面で充実したサポートを受けられる

 一方でスマートフォン初心者は、スマートフォンに対する多くの不安や疑問を抱えていることが多いので、最も求められるのは充実したサポート体制だといえます。キャリアのサービスを利用していれば、近くのキャリアショップが「駆け込み寺」となって対面で充実したサポートを受けられるでしょう。しかし、MVNOはショップがない、もしくは少ないことから、同様のサポートを受けるのは困難なことが多いのです。

 スマートフォンを初めて利用する人は、まずキャリアの最も安価なサービスを利用することから始めるほうが、不要な手間やトラブルに悩まされない分、安心だといえます。

2.データ通信より音声通話の利用が多い人

 インターネットやアプリを利用するより、通話を利用する機会の方が多いという人もいるでしょう。そうした人達もMVNOの利用にはあまり適していません。なぜなら、MVNOの通話料は30秒20円の従量制であり、頻繁に通話すればするほど料金がかさんでしまうからです。

 たしかに最近は、プレフィックスコールやIP電話などを用いて5分前後の通話が無料になる、通話定額のオプションサービスを提供するMVNOが増えています。それでもキャリアのように完全定額制の音声通話サービスを提供している事業者はごく一部に限られますし、使い勝手もキャリアにはかないません。データ通信より通話での使用頻度が明らかに高い人は、キャリアのサービスを使ったほうが安心です。

キャリアのように完全定額制の音声通話サービスを提供している事業者はごく一部

3.通信速度重視の人

 データ通信を積極的に利用する人の中にも、MVNOのサービスが向いていない人がいます。その最たる例が、通信速度を重視している人です。

 MVNOの通信速度は、理論値では基本的に回線を借りているキャリアと変わりありません。しかし実際にMVNOのサービスを利用してみると、大手キャリアに比べ、時間帯によって通信速度が変わり、不安定であるとわかります。理由は、MVNOはキャリアからお金を払ってネットワークを借りている立場であるため。キャリアよりも帯域幅、要するにデータが通る「道」が狭いのです。

 道が狭いということは、多くの人が同時にデータ通信を利用した時、渋滞が発生しやすいことを意味します。それゆえMVNOのサービスは、多くの人がスマートフォンを利用する時間帯に混雑が発生しやすく、中でも昼食時の時間帯は劇的に速度が遅くなる傾向にあります。いつでも安定した高速通信を利用したい人は、混雑時も速度が遅くなりにくい大手キャリアのサービスを利用した方が無難だといえるでしょう。

4.スマートフォンの利用に手間をかけたくない人

 先にも触れた通り、MVNOは販売やサポートなどにかけるコストをおさえ、サービスもデータ通信と通話など、最小限に絞り込むことで低価格を実現しています。それゆえ、スマートフォン上でさまざまなサービスを利用するためには、自分で別途サービスを探して契約しなければならないなど、多くの手間が発生します。

 海外旅行に欠かせない国際ローミングを例にすると、キャリアのサービスを契約していれば(安くはありませんが)通話・通信のローミングが利用できます。しかしながらMVNOの場合、音声のローミングには対応していても、データ通信のローミングには対応していない事業者がほとんどです。海外を訪れる際は、別途何らかのデータ通信の手段を用意しなければなりません。

データ通信のローミングには対応していない事業者がほとんど

 そうした手間を「面倒だ」と感じないのであれば、MVNOのサービスは安くて非常に快適かもしれません。ですが、なるべく面倒な手間はかけたくないと考えているのであれば、多少値段が高くても充実したサービスが受けられる、大手キャリアのサービスを利用した方がよいといえます。

 MVNOのサービスは、企業努力などもあって年々進化しています。それでも大手キャリアから回線を借りている立場上、大手キャリアのサービスに追いつくことはありません。MVNOのサービスを利用するのであれば、安さの代わりにそれなりの「割り切り」が必要です。このことは、よく覚えておいていただきたいと思います。

(文:佐野正弘)

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