狭額縁化で物理的ホームボタンが消滅したGalaxy S8――現実味を帯びてきた9月登場iPhone 8の「ホームボタンが消滅する」という噂:石川温のスマホ業界新聞
Samsung Electronicsの「Galaxy S8」「Galaxy S8+」は、画面の縦長化によるボディーサイズ増加を抑制するため、シリーズとしては初めてナビゲーションキーが画面内に移った。その姿は、ネット上でうわさされている「次世代iPhone」と良く似ているのだ。
今回のGalaxy S8を見て、ちょっと面白いと思ったのが、ネット上で噂されている「iPhone 8」のような仕様だったということだ。もしかすると、Galaxy S8を「iPhone 8です」といっても許されるくらい、噂とよく似ているのだ。
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この記事は、毎週土曜日に配信されているメールマガジン「石川温のスマホ業界新聞」から、一部を転載したものです。今回の記事は2017年4月1日に配信されたものです。メールマガジン購読(月額540円・税込)の申し込みはこちらから。
ネット上でiPhone 8は「有機ELディスプレイを搭載し、ホームボタンがなくなる」という噂が出ている。
iPhoneは、どんなときもホームボタンを押せば初期画面に戻ることもあり、初心者にとってはとてもわかりやすい、iPhoneの象徴的な存在だ。
このホームボタンをなくすなんてと思っていたが、ホームボタンのないGalaxy S8を触ってみると、「確かにホームボタンがなくても使い勝手は損なわないかも」と思えるようになってきた。
Galaxy S8は物理的なホームボタンが存在していない。ホームボタンのアイコンが表示されており、そこをタッチすると、本体が振動し、押した感覚が返ってくる仕組みが採用されている。
iPhoneもすでに丸いリングはあるが、物理的なボタンはなく、タッチすることで反応が返ってくるTapticエンジンを採用している。つまり、アップルとしては、タッチするだけで押した感覚が返ってくる技術は搭載済みであり、あとは画面を大きくした際にホームボタンの存在をなくしてしまえばいいだけだ。
有機ELディスプレイを搭載し、ホームボタンを廃止して大画面化を実現するというサムスン電子の手法は、今後のスマホ業界のトレンドになりそうであり、アップルも製品化の準備を進めている可能性は高いといえそうだ。
ただ、Galaxy S8の場合、ホームボタンを無くしたのはいいが、指紋認証のセンサーを本体背面のカメラ横に設置せざるを得なくなってしまった。正直言って、これはついついカメラのレンズを触ってしまいがちになりそうになってしまうので、どちらかといえば不便だと言える。サムスン電子としては、虹彩認証や顔認証を採用することで、指紋認証を使わなくてもいいような配慮をしたのだろう。
アップルがホームボタンを廃止した場合、Touch IDのセンサーをどこに置くのか、という点が興味深いところだ。
画面をタッチしても指紋を読み取れる技術を採用してくるのか、それとも他メーカーのように本体背面に搭載してお茶を濁すのか。
そもそも、iPhone8がホームボタンを本当に廃止してくるかは全くわからないのだが、Galaxy S8が思った以上に進化をしてきただけに、「果たして、アップルは次のiPhoneでGalaxy S8を超えてくることはできるのか」という点がとても気になって仕方ないのだ。
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