下り600Mbpsや8GBメモリをサポート QualcommがSnapdragon 660/630を発表
Qualcommが、Snapdragonの新製品として「660」と「630」を発表。600シリーズとしては初めてLTEの下り最大600Mbpsの通信に対応。最大8GBメモリもサポートする。
Qualcommは5月8日(米国時間)、モバイル向けプロセッサ「Snapdragon」の新シリーズとして、「Snapdragon 660」と「Snapdragon 630」を発表した。
Snapdragon 660は653の後継製品。CPUはQualcommが開発した「Kryo 260」(8コア)、GPUは「Adreno 512」を採用しており、CPUは20%、GPUは30%パフォーマンスが向上している。ディスプレイの解像度は最大2K(QHD)をサポートする。
Snapdragon 630は625の後継製品。CPUはARMの「Cortex A53」(8コア)、GPUは「Adreno 508」を採用しており、CPUは10%、GPUは30%パフォーマンスが向上している。ディスプレイ解像度は最大フルHD、QXGA(1080p)をサポートする。
660と630いずれも14nm FinFETプロセスで製造されている。LTEモデムは「X12 LTE」を内蔵しており、通信速度はSnapdragon 600シリーズとしては初めて下り最大600Mbpsを実現する(上りは最大150Mbps)。他にBluetooth 5、急速充電の「Quick Charge 4.0」、4K動画の撮影と再生、8GBメモリなどにも対応している。
カメラの画像処理に使うISP(イメージシグナルプロセッサ)は「Spectra 160 ISP」を搭載し、最大2400万画素をサポート。シャッターラグのない高速AFが可能としており、光学ズームも利用可能。
Snapdragon 660は現在出荷中で、Snapdragon 630は5月末までに出荷する予定。
日本では「ZenFone 3」「Moto G5」「Moto G5 Plus」「NuAns NEO [Reloaded]」といったミッドレンジ、またはミッドハイのスマートフォンがSnapdragon 625を搭載している。660と630も、2017年のミッドレンジ/ミッドハイスマホへの搭載が期待される。
関連キーワード
Snapdragon | QUALCOMM(クアルコム) | LTE(Long Term Evolution) | ARM | ISP | Moto G5 | 14nmプロセス | Bluetooth 5 | Cortex | FinFET | NuAns NEO [Reloaded] | ZenFone 3
関連記事
- Gigabit LTE、新しいVR体験、セキュリティ機能の強化 「Snapdragon 835」で変わること
最新のモバイルプロセッサ「Snapdragon 835」の性能が高いことは分かった。では、実際の利用シーンでどんなメリットがあるのか。Qualcommが中国・北京で開催した「Snapdragon 835 Benchmarking Workshop Beijing」で体験してきた。 - 「Snapdragon 835」の性能はどこまで向上した? ベンチマークテストを試す
Qualcommの最新プロセッサ「Snapdragon 835」の性能を体験できる「Benchmarking Workshop」に参加。小型化や低消費電力化が特徴だが、CPUの性能はどこまで上がっているのだろうか。各種ベンチマークアプリで試してみた。 - 「5G」が2019年に始まる――MWCでQualcommが明確にした通信の未来
MWC 2017で、Qualcommはひときわ高い存在感を放っていた。同社は5Gがあくまで4Gの延長線上にあると考えている。そんな5Gでは、具体的にどのような技術が生まれているのだろうか。 - 「Snapdragon 835」の性能は?――Qualcommブースで体験してきた
QualcommはCES 2017でモバイルプロセッサの新製品「Snapdragon 835」を発表。835で何が変わるのか? 同社のブースで体験してきた。 - Quick Charge 4.0や下り1GbpsのLTE通信に対応――「Snapdragon 835」発表
Qualcommがモバイル端末向けの最新プロセッサ「Snapdragon 835」を発表。Snapdragon 820と比べて小型化や低消費電力を実現。モバイル通信やWi-Fi通信の性能も向上している。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.