「Pixel 6 Pro」のカメラは20倍ズームと画像処理がすごい! iPhone 13 Proとの画質比較も(4/4 ページ)
今のスマホカメラの高画質を支えている「コンピュテーショナルフォトグラフィー」(演算処理)の雄といえば、Googleである。そのGoogleが独自に開発したプロセッサを搭載した「Google Pixel 6 Pro」のカメラは、すごいズームと魅力的な画像処理機能を備えているのだ。
消しゴムマジックは試してみるべし
さて、Pixel 6 Proで一番面白かったのが「消しゴムマジック」。Pixel 6 ProはGoogleのスマホなので写真閲覧や編集は「Googleフォト」を使うのだけれども、Googleフォトの編集機能に(今のところ)Pixel 6シリーズでだけ使える「消しゴムマジック」機能があるのだ。これが面白いのである。
写真の中で消したいものや人を消す機能なのだけど、「背景に写っている人物」や「風景に写っている電線」は自動的に候補として抽出してくれるのだ。
例えばこんな写真。Googleフォトの「ツール」から「消しゴムマジック」を選ぶと、自動的に「消す候補」を選んでくれる。
候補の電線や電柱を「すべてを消去」したのがこちら。住宅街につきものの電柱と電線が見事に消えた(よく見ると電線の陰が残っていたり、建物にかぶっているとこは消えてなかったりするけど)。まあその辺はさすがに完璧じゃないけど、いい感じに空が広くなって楽しい。
人物の消去も得意。旅行中に撮った史蹟の写真、でも観光客が映り込んじゃう。ええい、消しちゃえ。
で、消したのがこちら。もちろん完璧ではないのだけど、消えました。
実は先ほどの「アクションパン」の流し撮りの作例も、運転手の顔が写っていたので、そこだけ「消しゴムマジック」で消してある。
もっとムチャなのもやってみよう。人通りがあるところで撮ったので背景に人が多く写ってしまった。でも自動的に消してくれる。
でも、彼女のすぐ後ろに座っている青いパーカーを着た人は自動では消してくれなかった。そういうときは指で消したい対象を指定するのである。
さあ、どのくらい消えたか。さすがにいろいろとムチャだったけど、このくらい頑張ってくれるのである。
Googleも面白いところに手を出したものである。これが将来AIの力でどこまでレベルアップしていくか、楽しみでもあり怖くもある。知らない人が写っている写真は共有しがたい昨今、面白い試みではある。
というわけで、Pixel 6 Proのカメラは派手さはないけれども実にヒット率が高くて広角から望遠まで安心して使えるバランスの良さ、「モーション」や「消しゴムマジック」といった意欲の両方を兼ね備えた注目すべき存在である。カメラで選びたいスマホの1つに間違いなく入っているといっていい。
モデル:長谷川実紗
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