新生FCNTの「arrows We2 Plus」はカメラも親切 分かりやすいインタフェースでサクサク撮れる:荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(1/3 ページ)
Lenovo傘下に入った“新生”FCNTの新モデル「arrows We2 Plus」のカメラを試してみる。撮影モードを変えるとちゃんと撮り方を細かく教えてくれて、ワンタップで撮影モードが切り替わったりと、非常に親切なスマホだ。
久しぶりにFCNTのarrowsスマートフォンに触ったのだけど、これぞ日本のスマホって感じがしていいですな。「arrows We2 Plus」です。
特に「お子様・シニア世代のスマホデビューにもぴったり」というくらいで、ハイテクや最新技術を前面に出したハイエンドな製品とは異なったテイストがいい。カメラ機能もそう。撮影モードを変えるとちゃんと撮り方を細かく教えてくれる。
設定で「AIシーン認識説明文表示」をオンにするといろんなシーンで説明文が出てくる。
カメラを使い慣れている人には不要だろうけど、arrowsを必要としているのはそうじゃない人で、カメラアプリに限らず全体にただよう日本的な親切さがこの端末のキモだよなと思ったわけである。
すっきりした鮮やかさで好印象の写り
アウトカメラは、ミドルクラスのスタンダードなものだ。広角カメラは約5000万画素の1/2.7型センサーで、画角は公表されてないようだが、35mm判換算で28mm相当くらい。レンズのF値はF1.8だ。
例によって撮影時は4画素を1つにまとめるので、出力は約1250万画素相当になる。
超広角カメラは1/4.0型で約800万画素となる。センサーサイズが小さいこともあり、広角カメラに比べると画素数はぐっと落としてある。画角としては14mm相当くらいか。F値はF2.2だ。
カメラアプリを見ると、「マクロ」「0.5x」「1x」「2x」と4つの焦点距離が用意されている。ひとまず2xでも撮ってみた。
画質についていえば、全体的にディテールが甘いのだけど、カメラ性能命のハイエンド機ならともかく、「スマホで撮ってスマホで見るカメラ」としては気にならないかと思う。スッキリした色と階調は悪くない。
まあ楽しく撮りましょうってことで、ひまわり。
ネコや料理など、AIのシーン検出を試す
次はネコ。「動物」じゃなくて「犬猫」って言っちゃうところが、分かりやすくていい。
シャッタースピードを速くするといっても、室内のように明るくない場所だと限界はあるが、犬猫と認識したらシャッタースピードを上げるってのは、他社のスマホもやってくれるとうれしい(今のところ、やってくれるスマホとやってくれないスマホがある)。
ちなみに、後ろ姿でも犬猫と認識してくれました。
AIがシーンを認識して解説してくれるシリーズ。次は料理を撮ってみよう。
全体に室内の照明に結構影響されちゃうのが残念。室内でのAWB(オートホワイトバランス)の合わせ方もちょっと不安定だ。
なお、通常のカメラモードでもメニューを開くと、ホワイトバランスの簡単な変更や露出補正はできる。
そして夜。暗い場所へ行くと、いきなり選択肢が4つ出てくる。「夜景」に加えて、「花火」や「イルミネーション」。さらにもっと暗い時用の「SuperNightShot」だ。
まず、通常の夜景モードで撮る。
夜景モードでもちょっと時間がかかるが、SuperNightShotにするともっと撮影に時間をかける。手持ちの時は息を止めて動かないように。
どう違うかは微妙。100%表示にすればSuperNightShotの方がノイズが少なくてキレイなのだけど、そこまでの差はないかな。
むしろ、ガイドに表示されるように、夜景どころではない超暗い場所用か。
基本的に高感度にはあまり強くないので、けっこうはやめに「夜景」モードで撮るように言ってくる。
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