News 2003年12月27日 02:17 AM 更新

「まだ終わらんよ」──そんな2003年だったかな(2/3)


前のページ

Winnyショック

 かねてより内偵中と噂されていたP2Pソフト/ネットワーク「Winny」に11月、ついに司法のメスが入った。捜査に協力したコンピュータソフトウェア著作権協会は「壁を乗り越えてくるユーザーには、対応せざるをえない」と継続して強い姿勢で臨む方針を明らかにしている上、ISPが続々と帯域制限に踏み切るなど、“ブロードバンド最重要キラーアプリ”と皮肉混じりに呼ばれた“P2Pヘヴン”の行く手は厳しい。しかし「まだ終わらんよ!」の声がネットに響いているのは確かだ。

 2年連続でYahoo!JAPANの検索キーワードランキング1位となった「2ちゃんねる」。アクセスログは「ないものはないし」とされてきたが、書き込みをめぐる訴訟が相次いだこともあり、IPアドレスの記録が本格的に始まった。「スミスOFF」など2ちゃんねる発のユーザームーブメントも盛り上がり、8月に起きた「広島に折り鶴を届けよう」という運動も。賛否両論が鋭く対立しつつも、「平和」についてこの時期にもっとも率直に議論していたのは2ちゃんねらーだったかもしれない。

 掲示板コミュニティが根付く一方で、Web日記「ブログ」(Blog)が盛んになってきたのも今年の特徴だ。ISPやネットサービス会社が相次いで無料ブログサイトをオープンし、@niftyはトロット夫妻が開発した「Movable Type」のASP版を採用した「ココログ」を無料公開。「ホームページ」作りにとどまらず、さらにアクティブかつダイナミックな情報発信が普通のことになってきた。モナーだって海を渡るのだ。

ネット音楽配信は加速中

 一時はもてはやされながら下火になっていたネット音楽配信だが、Appleの「iTunes Music Store」が1曲99セントという手ごろな料金でスタートし、約半年で2500万曲以上を販売する成功を収めた。

 もちろん他社がこの機会を見逃すはずもなく、欧州ではMicrosoft系の対抗サービスが始まり、ソニーも欧米で来春までに競合サービスを開始すると発表。米Roxioが買収した「Napster」も有料音楽配信サービスとしてよみがえった

 一部報道によると、Appleのスティーブ・ジョブズ氏は来年に日本国内でiTunes Music Storeを開始する方針を明らかにしており、Napsterも来年の国内サービススタートを明言。ソニー・ミュージックエンタテインメントは旧譜の配信料金を1曲150円に値下げした。

 「ネットの違法ダウンロードがCDの売り上げを下げている」といったエクスキューズに終始してきたレコード業界だが、携帯電話向け「着うた」の成功は業界とネットとが共存の道を歩み始める潮目になるかもしれない。デジタル家電に楽曲を直接配信する「エニーミュージック」の準備も進むなど、ネットを使った音楽配信の流れは止まりそうもない。

見えてきたLonghorn、SCO vs Linux

 Windowsの新製品は「Windows Server 2003」や、国内にも上陸した「Media Center」などにとどまったが、ようやく次期Windows「Longhorn」の姿が見えてきた

 新API「WinFX」やグラフィックス関連の改善などが明らかになっているが、一般ユーザーが実際に利用できるのは2005年末から2006年初頭になりそうだ。

 基幹システムへの進出がますます進んだLinux。その一方でデスクトップ向けの存在感は小さかったが、Lindowsが日本に上陸。エッジの堀江貴文社長は「1年間でOSシェア5%」と意気が上がる。

 順風に見えたLinuxに突如襲いかかった米SCO Groupの「知的財産権侵害」攻撃。コミュニティを含め、関係者は「激しくハァ?」状態だったが、「Linuxユーザーにも法的責任」といった主張も開始すると業界は騒然となった。

 さすがにリーナス・トーバルズ氏も「SCOはたわごとをまき散らして知財問題に関するFUDをあおっているだけ」と反論し、訴えられた米IBMも反訴を拡大。裁判所はSCOに対し著作権侵害の証拠を提出するよう命じている

 Macintoshでは「Panther」が発売大手印刷会社がMac OS Xへの対応を始めるなど、OS Xへの移行は確実に進んだ。「アップルストア銀座」のオープンはMacファンを喜ばせた。

 しかし今年、OS絡みで関係者をもっとも驚かせたのはTRONとWindowsの協力だろう。

デスクトップ64ビット化元年に

[小林伸也&岡田有花, ITmedia]

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

前のページ | 2/3 | 次のページ



Special

- PR -

Special

- PR -