サラウンドシステム特集
ワイヤレスシステムへの巧妙なアプローチ――ソニー「HT-SL800W」(1/3 ページ)
サラウンドスピーカーをワイヤレス化……と聞くと、5.1ch分のスピーカーがすべて配線不要と捉えてしまう人もいるかもしれない(いないか……)。しかしここでいうサラウンドスピーカーとは、実際には後ろに置く、いわゆるリアスピーカーのみを指している。もちろん、すべてのスピーカーをワイヤレス化してもいいわけだが、そもそも無線で送受信するためには、受信側にも電力が必要なわけで、全スピーカーに電源を接続するか、あるいは、バッテリーを内蔵しなくてはいけない。
以前紹介したソニーのホームシアターシステム「HT-SL99BW」は、リアを1本にまとめたうえでワイヤレスユニット化し、さらにバッテリーまで内蔵させた製品だった。ソニーではほかに、“光ワイヤレスホームシアター”として「DAV-LF1」「DAV-SR4W」「DAV-SR1W」をラインアップしている。ただ、これらの3製品は、いずれもプレーヤーまで搭載したDVDシステムだ。アンプとスピーカーのみで構成されるワイヤレスホームシアターシステムは、「HT-SL99BW」のみだったわけだが、ここへ新たに追加されたのが「HT-SL800W」である。
この「HT-SL800W」では、「DAV-SR4W」と同様に、トールボーイ型スピーカーを採用した。幅9×奥行き7センチと非常にスリムなスタイルで(スタンド部分は直径25.5センチ)、しかも高さは111.2センチにも及ぶ。さらに、フロントのみならずリアも、1メートル以上の高さのスピーカー4本で揃えた点が、最大の特徴といえるだろう。4本のスピーカーともすべて同じに見えるが、実際にはリア左のユニットのみ異なり、最上部に受光ユニットを内蔵している。発光側は、アンプ/チューナー部と接続する外付けタイプのユニットだ(おそらく「HT-SL99BW」と同じもので、ケーブル長は3メートル弱)。
ほかの機器との干渉が気にならない「S-DIAT」赤外線伝送方式を採用
ソニーの“光ワイヤレスホームシアター”シリーズでは、すべて「S-DIAT」と呼ばれる赤外線伝送を採用している。無線方式と異なり、見通しが遮断されると信号も途絶えてしまうのが欠点だが、光線の経路はさほど狭くはないため、実用上は問題ない。また、この「S-DIAT」では、赤外線の使用帯域をオーディオ専用に確保された3~6MHzに設定している。そのため、リモコンをはじめ、ほかの赤外線方式を採用した機器との干渉もほとんどない(受光ユニットへ向けて、至近距離からリモコンの信号を出したりすれば、リアスピーカーの音は一瞬途切れるが、実際にはありえないだろう)。
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