レビュー
登場以来の大変化「iTunes 7」(2/4 ページ)
「レコード屋でLPぱらぱら」感覚なCover Flow
アップルが一番注目して欲しい新機能はCover Flowだろう。iTunesの音楽データに添付されたアートワーク(たいていはジャケット写真)を使って、楽曲を視覚的にブラウジングするというものである。
これは、もともとSteel Skiesが作っていたプラグインをアップルが買い取り、iTunesに組みこんだのだ。
これは確かに気持ちがいい。昔の人にしか分からない例え方をすると、「レコード屋」でLPレコードを高速で1枚ずつ抜いて戻してジャケットを見ていた、あのときの感覚に似ている。パラパラめくれてなかなかだ。
そのかわりマシンのグラフィック性能はそれなりに必要だ。Windowsの場合、Direct X9が必須のようだ。Macintoshの場合はそれほどでもないが、iBook G3/800MHz だと、めくる途中でときどきひっかかる感じになる。
Cover Flowは、あたりまえだけどアートワークが登録されていないと面白くも何ともない。iTunes Store(少し前までiTunes Music Storeだった)から購入した曲には最初から登録されていたのだけど、自分でCDから取り込んだ曲は、自分で登録してなければ白紙のままだ。amazonのサイトなどから画像を貼付けていた人も多いだろう。
そこでアップルは自分でCDから取り込んだ曲についても、iTunes Storeにある画像を自動的に貼付けるサービスを始めた。ただしiTunes Storeのアカウントをもっている必要がある。検索は、アーティスト名とアルバム名によるようだ。世界中のiTunes Storeから探してくるのだけど、どこでも扱っていないものは見つからない。現在は日本のソニー系は全滅だし、うちのiTunesにたくさん入っているアニソン系もほとんど全滅だ。結局amazonかどこかから貼付けることになる。
また、間違えて探してくることもある。「SPEED」(女の子4人のグループのほう)の「RIZE」なんてぜんぜん違うジャケットを拾ってきた*4。
既にライブラリに入っている曲のiTunes Storeからのアートワークの入手は、iTunes 7を最初に立ち上げたときに行われるほか(キャンセルもできる)、「詳細」メニューの「アルバムのアートワークを入手する」でも行える。
ただ、これだとライブラリに入っているすべての曲を探しにいってしまい時間がかかる。CDから取り込んだあと、その曲だけのアートワークを入手したいというような場合には、曲リストでその曲を選んで(複数可)から、コンテキストメニュー(右クリック)で、「アルバムのアートワークを入手する」を選択だ。
今回はアートワークデータの持ち方が変更になった。従来は音楽ファイルに直接埋め込んでいたのが、「iTunes」フォルダ(Mac OS Xではホームの「ミュージック」の下、Windowsではマイドキュメントの「My Music」の下にある)の「Album Artwork」フォルダの中によくわからない分類をされて保管されるようになった。
これにともない、iTunesでは表示されているアートワークがiPodでは表示されない現象も発生することがあるようだ(うちでも起きた)。この場合、iTunesのiPodの設定(後述)で、いちど「iPodでアルバムのアートワークを表示する」のチェックを外して同期し、再度チェックをつけて同期するということをすると、ちゃんと更新されるようだ(ただ、これはアートワークがついている曲データを全部2度ずつ更新することになるので、かなり時間がかかる)。
ベスト盤やコンピレーション盤の場合、アルバムタイトルが「ベスト」とか「The Greatest Hit」のような同じ名前のものが複数あることがある。これを混同するとCover Flow的には致命的だ。そこで新たに曲の情報(プロパティ)に「アルバムアーティスト」という項目が追加された。ここに違うアーティスト名を入れておけば、それは区別されるというわけだ。
ベスト盤がらみで、ちょっと気に入らないことを指摘しておく。シングルを集めたベスト盤の場合、アートワークにはベスト盤のジャケット(たいていつまらないのだ)ではなくて、曲ごとにオリジナルのシングルのジャケットを貼りたくなるのがマニアの心理だ。ところが、Cover Flowはこれを無視する。というか、すべての曲に第1トラックに貼られたアートワークを表示してしまうのだ。
*4SPEEDもRIZEも普通名詞だから、いかにも間違えそうではある。
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