ドルビーに聞くハイビジョンホームシアターの現状(後編)(1/3 ページ)
前編では、Blu-rayやHD DVDに向けてドルビーが提供する「Dolby Digital」「Dolby Digital Plus」「Dolby TrueHD」の基本的な位置づけと特徴をまとめた。後編では、実際のAVシステムで楽しむ場合の注意点や7.1chサラウンドの見通しなどについて。引き続きドルビーラボラトリーズインターナショナルサービスインク日本支社のマーケティング・ディレクター、松浦亮氏に話を聞いた。
――最近、オンキヨーやパイオニアといったメーカーから「次世代サラウンド完全対応」を謳うAVアンプが登場しています。新しいサラウンドフォーマットのデコーダーを搭載し、HDMI 1.3a端子を備えたものですが、これらによってユーザーのAVシステムはどのように変わるのでしょう。
AVアンプの(Dolby Digital Plus、Dolby TrueHD)対応には、2つのフェーズがあります。現在のBlu-ray/HD DVDプレーヤーを従来のAVアンプに接続する場合、プレーヤー側でデコードしたPCM音声をHDMIもしくはアナログ接続でアンプに入力すれば「Dolby Digital Plus」や「Dolby TrueHD」を楽しむことができます。
一方、新しい(デノンやパイオニアの)AVアンプは、「Dolby Digital Plus」や「Dolby TrueHD」のデコーダーを内蔵しています。そして、次世代のプレーヤーはHDMI上に生のビットストリームをはき出せるようになります。すると、DVDビデオにおけるDolby Digitalなどと同じように、AVアンプ側でデコードして聞くことができる。われわれにとっては、DVDで慣れ親しんだスタイルといえますね。
――こうしたAVアンプが登場したということは、デコード用のチップなどが潤沢に流通する状況になったと解釈しても良いのでしょうか。
そうです。主要なDSPメーカーのデコーダーICが量産出荷可能な状態になりましたから、(セットメーカーは)各社とも年末商戦に向けて対応する製品を発売してくると思います。次世代コーデックへの対応は、1つのトリガーです。年末商戦には、AVアンプを含む機器の買い替え需要に大きなピークがくるのではないでしょうか。
――しかし、Blu-ray/HD DVDのプレーヤーおよびレコーダーでは、最近発表された新製品を見ても、まだ生のビットストリームを送り出すことができる機種は存在しません(6月18日現在)。こちらの対応機器はいつ頃出てくるのでしょう。
各メーカーの製品計画について、こちらでお話することはできません。ただ、見通しとしては、少なくとも来年の今頃には、新しいAVアンプを購入された皆さんが、ビットストリーム接続によってDolby TrueHDやDolby Digital Plusを十分に楽しまれているのではないかと思います。
――次に、対応ソフトのお話を伺いたいと思います。音質の面で期待の大きい「Dolby TrueHD」ですが、現在の採用状況を教えてください。
当初はDolby TrueHDが規格上の“必須”コーデックとなっているHD DVDのソフトが多かったのですが、Blu-rayでもアニメ作品が3作品、既に日本市場向けとして公式にアナウンスされていますし、US市場では映画作品も5月下旬より出荷が始まっていますので、日本市場でも今後は続々と導入されると期待しています。
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