今日から始めるデジカメ撮影術
第106回 秋空と露出とホワイトバランスの関係(3/3 ページ)
秋の雲と夕暮れ
空の楽しさのひとつは雲にある。空の表情を作るのが雲。高い雲と低い雲が入り交じり、複雑な模様を紡ぎ出す空もまたよい。
この写真は中禅寺湖の湖畔で撮影した西の空。左下あたりに太陽が隠れており、太陽の光、雨を降らせる低層の黒い雲、上空に見える高い白い雲などが重なり合って顔を出した瞬間だ。普通に撮るとどうしても雲の明るいところが白飛びしがちなので、-1の露出補正をかけて撮っている。
空を撮るときはやはり、露出補正がポイント。
秋はぐっと日が短くなる季節。一番短いのは冬至で、例年12月22日ごろ(今年は12月21日)なので、11月あたりは気候の割に日没が早く感じる季節。ちょっとのんびりしてるとすぐ日が傾き、西の空の色温度が下がっていく。思わぬ夕焼けに出会う季節である。
夕焼けの面白さは雲。実は先日、夕空にねぐらへ帰る鳳凰(あるいは火の鳥)を見た。
思わず望遠レンズを付けた一眼レフを持ち、望遠で撮影。
日没前の空は、雲は赤く染まっているけれども、その向こうの空は青かったりする。赤いのは夕日を浴びた雲であって、空ではないのである。よって上の写真はホワイトバランスを「曇天」にして実際より赤みを強くして撮ってある。
太陽光で撮るとこんな感じ。
地平線近くは真っ赤だが、上空は青い。そのグラデーションが夕焼けの面白さだ。
さらに広角で撮ってみた。
夕暮れなので高い空は青がぐっと深くなって夜の訪れを告げており、地平線近くでは日没後の太陽に照らされた赤い雲がたなびいている。ホワイトバランスは太陽光で露出補正は-1。それでぐっと色が深くなるのである。
最後に中禅寺湖の上にかかっていた低くて厚い雲たちはどうなったか。
こうなった。幾層もの雲が重なって不気味である。
こんな不気味さを表すには、さらにマイナスの補正。ホワイトバランスを曇天にし、露出補正は-1.7である。そうすると影が黒く締まり、色がより濃く出てくれる。
いつも何気なく見上げる空も、こうなってくるとがぜん面白い。空の表情は毎日変わるので、秋はぜひ空を見上げて歩くべし。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
メルカリ、梨の転売疑惑に「盗品の出品は確認されず」 誹謗中傷には利用制限も
-
2
Anthropic、「Claude Opus 5」公開 Fable 5に迫る性能を半額で――サイバー安全策は緩和、拒否時は自動フォールバックも
-
3
「iPhone高騰」はこれからも続く? 中国CXMTに近づくApple、メモリ競合へのけん制が不発に終わりそうなワケ【後編】
-
4
「ニューロマンサー」実写ドラマ、Apple TV+で2027年1月配信開始へ
-
5
「こんなのに追われたら……」急斜面もやすやす爆走、中国製の車輪付き四足ロボのデモ動画が話題 最高時速20km超
-
6
検索結果に「詐欺ではありません」と表示させる詐欺手口、警視庁が注意喚起 AI要約も餌食に
-
7
海外の新作バカゲー「電車アタック」にマンガ家が感心した理由 ブッ飛んだ内容と完成度の高さ、そして“日本”
-
8
「めっちゃカメレオン」公式Discord乗っ取り 担当者PCがマルウェア感染、管理者が全員BANに 現在は復旧
-
9
暑さ対策が熱い! 「猛暑対策展」で感じた、転んでもただでは起き上がらない日本人のエネルギー
-
10
スーパーに並んだ「ごちゃごちゃ生成AIポップ」が物議 “看板王”こと、きぬた歯科院長「これはアリ」
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR