ちょっと大きくなりました
3ダイヤルで操作性アップの新Gシリーズ3代目――「PowerShot G10」(2/3 ページ)
28ミリの広角レンズを搭載
G9に比べて大きな変更点の1つがレンズが大きく変更されたこと。G9までは35ミリ換算で35~210ミリのレンズを搭載してきたが、G10は新たに28~140ミリと広角側にふられたレンズとなった。ズーム倍率は6倍から5倍に変更になったため、望遠側は140ミリまでとなっている。
この変化はかなり大きい。個人的にはようやくGシリーズも広角化したか、という印象だが、望遠を重視するユーザーにとっては、広角側へシフトした上にズーム倍率も下がっているため、望遠側が物足りないという感覚も覚えるはず。
広角化したとはいえ、最近のコンパクトデジカメでは28ミリはさほど珍しくはないし、開放F値もF2.8~F4.5で、ズーム倍率も5倍になってしまっている。もともとGシリーズは高いレンズ性能が自慢の高級コンパクトだったのだが、レンズスペックだけをみると平凡なレベルだ。ただ、広角化はしたものの設計に無理がないせいか、写りはいい。細部までシャープに写り、コンパクトデジカメとしては十分満足できる画質だ。
シャッタースピード換算で約4段分という光学式手ブレ補正を搭載する。ジャイロセンサーの性能向上などによって補正効果がアップしており、かなり強力だ。「モーションキャッチテクノロジー」によって、被写体の動きを検知して感度をコントロールしてくれるので、被写体ブレを抑えるのにも効果的だ。
撮像素子はG9の1/1.7型有効画素数約1210万画素からさらに高画素化して約1470万画素になった。個人的にこれ以上の高画素化にはあまりメリットは感じないし、パナソニックの高級コンパクト「LUMIX DMC-LX3」があえて有効1010万画素に抑えていることもあり、こうした方向性も検討してもらいたいところ。高級コンパクトを買うようなユーザーであれば、「画素数が増えないと買わない」というヒトは少ないと思うのだが。
DiGiC 4搭載による新機能
映像エンジンには新たに「DiGiC 4」を採用。DiGiC 4の新機能としてあげられるのが「サーボAF」。顔検出で人の顔にピントを合わせたあと、被写体を追尾してピントを合わせ続けてくれる機能だ。シャッターボタン半押しの状態でも常時被写体を追尾してくれるので、動き回る子どもの撮影にも適している。
顔検出と連携するため、人の顔でないと追尾してくれない、という制限があるのが残念だが、追尾そのものはなかなか優秀。DiGiC 4自体が顔検出精度の向上が図られ、横顔や斜め顔の検出に対応しているが、顔検出ができない角度であっても、いったん検出して追尾している間はしっかりと追い続けてくれる。
もう1つ追加されたのが「暗部補正」。最近よくあるダイナミックレンジを(擬似的に)拡張する機能で、空が多く映っているシーンの建物の陰のように、暗く写った部分だけを明るく補正してくれる。ISO感度でのコントロールではなく、画素単位で明るさを補正しているようだ。撮影時は「自動」だけしか選べないが、再生時にも適用可能で、この場合は自動/弱/中/強の4種類から選択できる。
高級機だけあって撮影機能も豊富。P/Tv/Av/Mのマニュアル撮影も可能だ。前述の通り、露出補正はダイヤルを使えるため、Tv/Avの場合はコントローラーホイールでシャッタースピードや絞り値を変更し、露出補正時にボタンを押す必要がない。
ただし、Mの時だけシャッタースピードと絞り値の切り替えに測光ボタンを押す必要がある。最初はコントローラーホイールでシャッタースピードが変更でき、測光ボタンを押すと絞り値をホイールで変更できるようになり、もう一度押すと測光方式の切り替えに、さらに押すと再びシャッタースピードの変更に移る仕組みだ。
ホワイトバランスの変更は、従来通りFUNC./SETボタンを押してファンクション画面から選択する。同じファンクションにはNDフィルタもあり、明るい屋外で、絞り開放の撮影をしたいときなどに便利だ。
ISO感度はダイヤルで変更するため、素早く操作できる。ISO感度はオート/高感度オート/100/200/400/800/1600から選択できる。スペシャルシーンモードには「ISO3200」があり、記録画素は200万画素になるが、ISO3200での撮影が可能。
高感度オートはオートに比べてより高感度まで自動的に増感するモードで、ISO800まで自動で上がる。ただし、AUTO/Pモードでしか動作しない。設定したISO感度では暗い場合に、シャッターボタンを半押しするとショートカットボタンが青く点灯し、ボタンを押すとISO感度が最高ISO800まで増感する「ISOブースター」も搭載する。
そのほか、9点AiAF時に、AF枠を小さくすることもできる。AF枠を小さくするとより狙い通りの位置にピントが合わせやすくなる。枠を小さくした時はコントローラーホイールを回転させることでAF枠自体を移動させることもできる。
同様に、1点AFの「アクティブフレームコントロール」もAF枠のサイズを大小から選択でき、特にマクロ撮影時の小さい部分にピントを合わせたいときに有効だ。アクティブフレームコントロールは十字キーで画面内の自由な位置にAF枠を移動できるが、コントローラーホイールを使うと移動できる位置は限られるがより素早くAF枠の位置を変更できる。
細かいところでは、メニューの中からよく使うものを別画面にまとめる「マイメニュー」機能も便利。また、背面左肩のショートカットボタンにはNDフィルターやマニュアルホワイトバランス、暗部補正などを割り当て、1ボタンで設定できるのも使いやすい。
今回のG10のポイントとしては、とにかく広角28ミリに対応した点を挙げたい。趣味性の高い高級コンパクトでは、ユーザーが撮影を楽しめる仕掛けが必要で、G10ではアナログの操作感と広角レンズがその仕掛けと言えるだろう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
「Xが情報収集に役立たない……」熊本地震で不満の声続出 「Twitterを返して」
-
2
メルカリ、梨の転売疑惑に「盗品の出品は確認されず」 誹謗中傷には利用制限も
-
3
「こんなのに追われたら……」急斜面もやすやす爆走、中国製の車輪付き四足ロボのデモ動画が話題 最高時速20km超
-
4
検索結果に「詐欺ではありません」と表示させる詐欺手口、警視庁が注意喚起 AI要約も餌食に
-
5
はてな、11億円流出の調査報告書を公開 偽警察、口外禁止、残業・休出200時間超、孤立……ほころびが連鎖
-
6
熊本「通れた道」マップ、トヨタが公開 ホンダも「通行実績情報マップ」
-
7
農水省の“クソダサ”ポスター話題 「AIよりよっぽど良い」の声も 担当者に狙いを聞いた
-
8
Z世代に聞く次の流行、「AIイラスト」が1位に 「Claude Code」も上位
-
9
東野圭吾さん死去、Xなどで追悼相次ぐ 「ガリレオ」など数々の人気作、エンジニアから転身
-
10
NVIDIAやMicrosoftなど30社超、オープンAIの防御ツール共同開発の「Open Secure AI Alliance」設立
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR