EOS 6Dは何を狙いに生まれたか――キヤノンに聞く「フルサイズ」(前編)(2/2 ページ)
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フルサイズとAPS-Cはユーザーニーズに合わせて展開
━━キヤノンとして、ミドルクラスはフルサイズだけでよいと考えているのでしょうか?
阿部氏:: いえ、そういうわけではありません。7DのようなハイスペックのAPS-C機もありますし、当然ながらAPS-Cならではのよさというものがありますので、弊社としてはもちろん今後こういったカメラをどう発展させていくかの計画をしっかり持っています。
今までの全製品は、お客様のニーズに応えるという形で製品化されてきました。その中で5Dも生まれましたし、7Dも生まれましたし、6Dも生まれてきたわけです。とくにハイアマチュアのミドルより上の方のカメラにおいては、機能性やボディ、デザインを含めてお客様の声を聞きながら作っていくという姿勢は昔から変わりません。
━━では、今の時期、フルサイズに対しての軽量化、購入しやすいものをという要望が一番大きかったということでしょうか?
阿部氏: 一番多かったかどうかの比較はしてないのですが、お声の中のひとつとしてありました。弊社もそうした声に対して検討を進めて製品企画を行い、6Dの発売に至ったのです。
━━繰り返しになりますが、今後もフルサイズとAPS-Cは同じように展開していくわけですね。
阿部氏: 先ほど申し上げたように、お客様のニーズに応えながらの話ですから、もうお客様が「フルサイズはいらない」と言われればフルサイズはやりませんし、「APS-Cはいらない」と言われればAPS-Cはやらないかもしれません。
ただ、お客様の声はセンサーサイズに対するものだけではありません。「もっと小さいカメラが欲しい」「軽いカメラが欲しい」という声もありますから、そうした要望に応えるための手段として、さまざまな方法を考えます。ニーズに対して耳を傾けながら、冷静になってカメラを作っていくという姿勢に変わりはありません。
その中でキヤノンのEOSをEOSたらしめる要素に、「快速」であり「快適」そして「高画質」という3本の柱があります。常にお客様のニーズに、このEOSたらしめる3要素をプラスしての製品化を進めています。
加えて「撮影領域の拡大」もEOSが目指している大切な要素です。今までは撮れなかったもの――それは撮影スキルの限界かもしれませんし、カメラの限界かもしれませんが――、それが新しいカメラでなら撮れる。そういった、お客様の撮影可能な領域をカメラとしてもどんどん広げていきたいですね。この考え方は今後ますます重要になってくると思います。
━━フルサイズを欲しかったけど足踏みしていた人に対して、EOS 6Dは軽さにプラスして新しい楽しみや高画質を用意するわけですね。価格もかなり戦略的ですし。
阿部氏: 価格はオープン価格ですが、キヤノンのオンラインショップではボディのみで19万8000円と、20万円を切る設定にしています。20万円を切るというのはひとつの目標でもありましたし、これまでフルサイズで20万円切ったものはなかったので、5Dや1Dをお持ちの方でもサブ機として使って頂けるのではと思っています。既にフルサイズのEOSを所有されている方からも興味を持っていただきたいカメラです。
もちろん、5Dや1Dを持っているような人たちに失望されないよう、同じように金属パーツをボディの前と後ろに採用してしっかり作ってあります。ペンタ部の上はプラスチックなのですが剛性的にも問題ない強度を持っていますし、材質感が損なわれることはありません。内部にGPSとWi-Fiのアンテナを搭載している関係上、また軽量化という部分を重視した設計ですね。ただ、本当にこれは言って驚く方がいて、「ここの部分、実はプラスチックなんですよ」と言うと、「えっ!? 金属かと思った」と返ってくるので、こちらとしてはうれしいですね。
(後編に続く)
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