麻倉怜士の「デジタル閻魔帳」
今年もやります! 2012年版、麻倉怜士の「デジタルトップ10」(前編)(2/3 ページ)
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
10位、デノンのAVアンプ「AVR-4520」
――では、トップ10に入りたいと思います。
麻倉氏:第10位は、デノンのAVアンプ「AVR-4520」です。デノンは、春に登場した「AVR-3313」で音が飛躍的に良くなり、その後で登場した「AVR-4520」でさらに磨かれました。とくにCDをアナログ入力で聴くと、グラデーションがあってしなやかな音になります。とても本格オーディオのような音です。AVアンプの音を良くする動きは各社にありますが、デノンは従来の音から離れ、ピュア志向になりました。AVアンプの音が良くなったことを象徴する製品といえるでしょう。
AVアンプの場合、チャンネルあたりの単価で安い上に、やはり新製品開発のポイントは新しいメディアへの対応など機能面がメインです。ある程度のレベルの音は出ても、なかなか音質まで手が回らない面がありました。しかし今年の新製品では、ピュアオーディオの設計者が企画の初期から参加し、電源の配置やアースの取り方など、ピュアオーディオのノウハウをかなり取り入れたそうです。担当者には、「なんでもっと早くにやらないの」と言いましたが、AVアンプも本気で取り組めば音が良くなることが実証されたのです。この勢いで来年もがんばってほしい、この水準をさらに上げてほしいと思います。ただし、音がピュア指向だけではだめで、映画コンテンツでの「激しさ」も再現できなければなりません。
9位、リンの「CLIMAX DSM」+AVアンプ
麻倉氏:9位は、8月に取り上げたLINN(リン)の「DSMシリーズ」がホームシアターの音を変えるというトピックです。DSMシリーズは、DSシリーズというネットワークプレーヤーに入力をたくさん付けたもので、ネットワークプレーヤーに加えてプリアンプとしての役割を果たすようになりました。PCに入っている楽曲ファイルも再生できますし、HDMI入力や同軸/光デジタル入力、アナログライン入力を備えています。
AVアンプと組み合わせた場合、マルチチャンネル信号のうちメインの2chだけをDSM内で処理して、そのほかはスルー出力します。ジッターの多いHDMI入力に対し、すべてのチャンネルに対してクロックを新しく付け直します。、すると、非常にしなやかで品位が高く、濃密な音を聴くことができるのです。販売店のイベントなどで実演すると、皆さんすごく驚きます。
実は、2011年秋のDMSシリーズが登場した当初は、メインの2chとそのほかのchにディレイ(遅延)が生じて使い物にならなかったのです。しかし、今年の春に新しいファームウェアが出てDSMが処理する信号のディレイタイムを広い範囲で調整できるようになりました。
課題としては、プレーヤー側でリニアPCM出力に変更しないとDSM側が対応できない点でしょう。ドルビーTrue-HDなどのデコードを外部に依存することになります。また、リモコンが増えて面倒に感じる場面も多いので、マルチチャンネルに対応したビットストリーム型DSMを、ぜひ出してほしいですね。つまり新時代のLINNのAVアンプが欲しいです。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
麻倉怜士の「デジタル閻魔帳」
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
メルカリ、梨の転売疑惑に「盗品の出品は確認されず」 誹謗中傷には利用制限も
-
2
「こんなのに追われたら……」急斜面もやすやす爆走、中国製の車輪付き四足ロボのデモ動画が話題 最高時速20km超
-
3
検索結果に「詐欺ではありません」と表示させる詐欺手口、警視庁が注意喚起 AI要約も餌食に
-
4
はてな、11億円流出の調査報告書を公開 偽警察、口外禁止、残業・休出200時間超、孤立……ほころびが連鎖
-
5
Z世代に聞く次の流行、「AIイラスト」が1位に 「Claude Code」も上位
-
6
東野圭吾さん死去、Xなどで追悼相次ぐ 「ガリレオ」など数々の人気作、エンジニアから転身
-
7
NVIDIAやMicrosoftなど30社超、オープンAIの防御ツール共同開発の「Open Secure AI Alliance」設立
-
8
「あ、その情報メモしたい!」を叶えるワイヤレスイヤフォン、Nothing「Ear (3a)」
-
9
有識者はGoogleやX、Meta、ドワンゴを名指しで批判……総務省、偽広告や誹謗中傷に発信・拡散前の対策求める
-
10
暑さ対策が熱い! 「猛暑対策展」で感じた、転んでもただでは起き上がらない日本人のエネルギー
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR