「ニセiPhone」は卒業、「世界初」スマホ競争へ 「中国メーカーは悪くない」変わる意識(1/2 ページ)
iPhone 6が発表されたが、中国ではiPhone 6が発表される2週間前には既に予約が受け付けられており、さらに発表の1か月以上前には、iPhoneカバーのメーカー向けだろうか、オンラインショッピングサイト「淘宝網」(Taobao)などで、iPhone 6のモックアップが多数売られていた。
またモックアップが出ているなら、本家よりも早く製品をリリースする輩も出てくるもので、発表2カ月前の7月13日には、iPhone 6と同様の4.7インチ液晶を搭載したニセ(山寨)iPhone登場が報じられた。現在「淘宝網」ではニセiPhone 6が600元台(約1万円)程度で販売されている。
とはいえニセモノも昔ほどの勢いはない。かつてニセiPhoneは「似ているもの」から「かなり似ていないもの」まで様々な製品が出てきた。その中で頭角を現した「ciphone」はもはやなく、ciphoneのドメインすら競売に出されている状況だ。もちろん、技術的にニセモノが出せないというわけではない。
Apple人気に昔ほどの勢いなく
中国式の「歪んだ愛情」ともいえなくもないが、ニセモノが出るということは、裏を返せばそれは消費者にとって魅力的な製品であるという証拠でもある。iPhoneしかり、近年ではGALAXY Sシリーズしかり、日本の製品ならPlayStation Portable(PSP)の形をしたメディアプレーヤーしかり──で、これまでに人気商品のニセモノは数えられないほど登場した。
だが、先日のiPhone 6の発表では、中国のネットユーザーからは「是が非でも買いたい」という反応は少なかった。世論をコントロールする“サクラ”アカウントは多い上、最近では外国のサーバにメッセージやコンテンツを置く外国製品を中国政府が排除する傾向があるため、何者かが消費者のふりをしてネガティブなイメージを与えていると解釈もできる。しかし最近の中国現地のApple製品販売店やユーザーを見る限り、昔ほどの勢いはないように感じる。掲示板の反応やリアルショップを見ても、昔ほど憧れの存在ではなくなったように思えてならない。
それでもご存知の通り、iPhone 6の転売目的で中国人が大挙して日本のApple Storeにやってきた。iPhone 5sは「土豪金(成金ゴールド)」と呼ばれたが、それと同様にiPhone 6は、IT系サイトをチェックするヘビーユーザーではなく、「細かな性能はよくわからないがステータスアイテムとしていち早くほしい」という成金らの手元に届いた。一般的な所得の庶民や、知識はあるが金はないデジタル製品ファンは蚊帳の外だ。
「世界初」オンパレードの前に薄れるAppleの印象
中国でiPhone人気が陰ってきた背景について、ヘビーユーザーとライトユーザーの双方の視点から考えてみよう。
ヘビーユーザーが日々サイトを巡回する中国のIT系メディアでは、追加機能や一歩踏み込んだ低価格、圧倒的コストパフォーマンスなど、何かを売りにした新しい中国産スマホの発売情報などの記事が頻繁に出てくる。特に「世界初の機能搭載の中国産スマホ」が今年になって随分増えた。最新製品のニュースばかりが目に入るギークなヘビーユーザーにとっては、中国メーカーによる様々な試みを搭載した新製品のニュースが目に入り、iPhone新モデルのインパクトは相対的に薄れる。
たとえば世界初という1280×720ピクセル表示が可能なプロジェクター内蔵スマートフォン「WE8」。5インチディスプレイ、Android 4.2搭載。CPUはMediaTEKのMT6589 1.2GHzクアッドコアと少々遅いが、144×71×12.5ミリというサイズにプロジェクター機能を入れてきた。
さらに、ディスプレイから画像が浮かんで見える世界初のホログラムスマホ「takee1」(億思達科技)も予約受付中だ。また複数の中国メーカーから世界初をうたう裸眼3Dスマホが出ている。AQUOS PHONEで既にあったように思うが、解像度やファブレット絡みで世界初なのだろうか。
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