長く使える信頼性と機能美――ダイソンのLED照明「CSYS」を使ってみた(1/2 ページ)
先日、自宅の洗面所で使っていたLED電球が1つ壊れた。2011年のLED電球特集の際に購入したもので、まだ4年半しか経っていない。洗面所という頻繁にスイッチをオン/オフする環境が悪かったのか、あるいはダウンライトという熱を逃がしにくい構造が良くなかったのか。定格寿命は4万時間のはずが、今回の場合は1日8時間使っていたとしても1万5000時間程度しかもたなかった計算になる。
LED電球はその黎明期から取材してきたが、初期の頃は専用の照明器具であることが普通だった。それを汎用的な“電球”にしたのは普及させるための手段で、技術的には不利という話をよく聞く。LED自体が発生する熱により、光源部周辺は140度近くまで熱くなり、周辺回路やLEDそのものに悪影響を与えるからだ。長寿命というLEDの特徴を生かすなら、周辺の環境が変わらない専用器具のほうがいい。
LED専用設計だから実現できた長寿命
今回紹介するダイソンのLED照明「CSYS」(シーシス)は、LED専用に開発された照明器具の中でも“頂点”といえそうな製品だ。なにしろ、人工衛星で使われる冷却技術を応用し、1日12時間使用した場合でも37年から40年は使えるという長寿命を実現したのだから。LEDモジュールの寿命は約18万時間と、LED電球とは桁が1つ違う。
冷却技術には過去記事に詳しいのでそちらを参照してほしいが、そのポイントは気化熱と煙突効果にある。LEDモジュールの裏に熱伝導性の高い銅パイプを設け、中を真空に近い状態にして微量の水を入れる。LEDが熱くなると水が気化して熱を奪い、気化した水は煙突効果で移動し、アルミヒートシンク部分で放熱、水に戻る。これを繰り返すことでLEDモジュール周辺は常に55度前後に保たれるという。
この方式のメリットは、LEDの長寿命化に加え、冷却機構を含む光源部が非常にコンパクトになること、そして放熱ファンのような騒音も発生しないこと。実際にデスクライトとして使用すると、その良さが分かる。
「CSYS」は、一見デスクライトには見えない。LEDモジュールを搭載した先端部も太さがあまり変わらず、とてもスマートだからだ。それでも8つのLEDモジュールから約553ルーメン、1平方メートルあたり587ルクスの照度が得られる。机の上を照らせば読書や細かい作業も問題ない。
操作も実にスマートだ。スイッチやダイヤルは存在せず、操作はすべてタッチセンサー式。フレーム下部にある黒い部分がセンサーになっており、指1本で触れればスイッチオン。もう一度触れるとオフになる。
調光機能もある。センサー部分に指2本で触れていると、LEDが徐々に明るくなり、ピークに達すると今度は暗くなっていく。これが5秒周期で繰り返されるため、ちょうどいいタイミングで指を離せば、その明るさで固定されるという仕組みだ。なお、電源をオフにしても直前の設定が記憶されているため、使用するたびに操作するといった必要はない。
光源部を上下左右に素早く移動できる「3 Axis Glideモーション」と呼ばれる機構も快適だ。
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