カシオがもたらしたデジカメの歴史を振り返る(4/4 ページ)
スマホへの自動転送機能を初めてつけたのもカシオだったが
と、こうしてQV-10からの歴史を概観してみると、カシオは何度もコンパクトデジカメのトレンドを作り、(時には失敗もしつつ)新しいジャンルに挑戦してきた会社というのが分かる。
往年の「カメラ」という枠に囚われない製品を作ってきただけに、今回の撤退は実に残念。
さて話ははじまりにもどり、おわりがはじまる。
1995年、カシオは「ビジュアルコミュニケーション」をコンセプトにQV-10を作った。それがカシオの原点であり、ときどき市場に振り回されはするものの、煮詰まると「ビジュアルコミュニケーション」という原点に立ち返った新しい製品を作り出してきたわけだ。
でも、2008年のiPhone 3Gを筆頭に、スマートフォンが普及し、カメラ機能が向上するに従って、「ビジュアルコミュニケーション」ツールの主役の座が完全にスマートフォンに移る。
「コミュニケーション」はスマートフォンが一番得意とするところ、というかそれが本職だからだ。
カシオも当然それを分かっているわけで、いち早くBluetoothを利用したスマートフォンへの自動転送機能を開発し、スマートフォンと連携を図ったが、それでも大きな流れには抗えなかったといっていいんじゃなかろうか。
頼りだった東アジア市場の自撮りカメラTRシリーズも、中国韓国系のスマートフォンがカメラ、特に自撮りにすごく力を入れてきておりクオリティもここ1〜2年で飛躍的に上がった影響を受けたと聞いている。
カシオがQV-10で目指したビジュアルコミュニケーションのためのカメラという新しいジャンルはスマートフォンに受け継がれたのである。
映像事業から完全撤退というわけではないそうなので、「カメラ」という型に囚われない、新しいジャンルの製品をまた作って欲しいと願う次第。
そんなわけで、最後に、カシオが最初に出したQV-10と、最後に出した(日本未発売の)「TR mini」(TR-M11)のツーショットをどうぞ。QV-10はわたしの私物。TR miniは山田久美夫さん所蔵のもの。先日ヒマナイヌスタジオで行われたイベントでの撮影です。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
荻窪圭のデジカメレビュープラス
デジタルカメラ関連の製品レビューやコラムを掲載しています
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
なぜ酒蔵の許諾なしに? 「VTuberコラボ日本酒」騒動、主催者が経緯説明 仲介者による調整で「準備進んでいると認識」
-
2
かっぱ寿司「配布前のコラボグッズ、フリマで買わないで」 プリキュアコラボ発表日に注意喚起
-
3
「食事量は1日1200kcal以下、でも肥満」な人を14日間追跡調査 痩せない理由は……米コロンビア大などの研究
-
4
本物そっくり“AI生成レシート“が経費精算の脅威に マネフォ「自力で見破るのは難しい」 企業はどう備える?
-
5
「菜の花がおかしい」――イラストレーター制作うたうマラソン大会ポスターに指摘相次ぐ 事務局がAI使用明かす【訂正あり】
-
6
「ペンギンを返して」→「3匹全部採用して」 批判殺到のSuica新キャラ、ファンアートが空気を変えた? SNSの声
-
7
藤井風のリサイタル、公式サイトがインターネット老人会すぎると話題 公民館のチラシみたいだけど東京ドーム開催
-
8
「iPhone Duo」純正ケース話題、「面白いけど高い」……1万4800円と2万4800円
-
9
「ランジェリーパープルじゃない」「買おうと思ってたのに」 iPhone 18 Pro/Pro Maxの色に落胆の声
-
10
松本デジタル相、24.6万件漏えい可能性について説明 「既知の脆弱性を対応前に悪用」
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR