よくわかる人工知能の基礎知識
AI記者、AI小説家、そしてAI作曲家も――創作する人工知能を支える技術(4/5 ページ)
音声合成
GANは画像だけでなく、音声データを生成する場合にも活用される。特に注目されているのは、音声モーフィングという自由に声をつくり変える技術だ。
これはスタートアップの米Modulateが開発した、音声モーフィング技術のデモ映像。映像に登場しているのは創業者兼CEOのマイク・パパス氏で、その声がリアルタイムに変換され、幼い少年のような声や、女性の声へと次々に変っていく。最後には、オバマ元大統領そっくりの声まで再現されている。
Modulateはこのリアルタイム音声変換技術を、誰もが利用できるサービスとして展開しようとしている。同社によれば、訓練用のデータが十分にあれば、誰の声でもコピーできるそうだ。
そうなるとやはり悪用の不安が残るが、同社の技術を報じたMIT Technology Reviewによれば、Modulateは実在する人物の声のコピーを要求された場合、コピーされる人物の許可を得ていることを証明するよう求めるそうである。また自社技術で生成された声だと分かるように、音声データ内に「デジタル透かし」を入れる取り組みをしているそうだ。
一方でこうした技術を活用することで、匿名での告発がしやすくなるのではないかという指摘もある。デジタルコンテンツの中で別人物として振る舞うことで、告発者は安全が守られる。ただ、容姿端麗な外見を作り出すことで説得力を不当に高める結果につながるのではないかなど、これらの技術に関しては常に賛否両論ある。
映像編集
最後にAIによる映像編集の例を紹介したい。
これはシンクロナイズド・スケーティングという、フィギュアスケート版シンクロナイズド・スイミングのような競技を捉えた映像だ。非常に滑らかなカメラワークで、競技内容やその性質をよく理解した上で被写体を追っているといえる。実はこの撮影を行ったのは、人間ではなくAIが制御するカメラだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
よくわかる人工知能の基礎知識
いまや毎日のようにAI(人工知能)の話題が飛び交っている。しかし、どれほどの人がAIについて正しく理解し、他人に説明できるほどの知識を持っているだろうか。本連載では「AIとは何か」といった根本的な問いから最新のAI活用事例まで、主にビジネスパーソン向けに“いまさら聞けないAIに関する話”を解説していく。
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
メルカリ、梨の転売疑惑に「盗品の出品は確認されず」 誹謗中傷には利用制限も
-
2
Anthropic、「Claude Opus 5」公開 Fable 5に迫る性能を半額で――サイバー安全策は緩和、拒否時は自動フォールバックも
-
3
「iPhone高騰」はこれからも続く? 中国CXMTに近づくApple、メモリ競合へのけん制が不発に終わりそうなワケ【後編】
-
4
「ニューロマンサー」実写ドラマ、Apple TV+で2027年1月配信開始へ
-
5
海外の新作バカゲー「電車アタック」にマンガ家が感心した理由 ブッ飛んだ内容と完成度の高さ、そして“日本”
-
6
「めっちゃカメレオン」公式Discord乗っ取り 担当者PCがマルウェア感染、管理者が全員BANに 現在は復旧
-
7
「こんなのに追われたら……」急斜面もやすやす爆走、中国製の車輪付き四足ロボのデモ動画が話題 最高時速20km超
-
8
暑さ対策が熱い! 「猛暑対策展」で感じた、転んでもただでは起き上がらない日本人のエネルギー
-
9
検索結果に「詐欺ではありません」と表示させる詐欺手口、警視庁が注意喚起 AI要約も餌食に
-
10
スーパーに並んだ「ごちゃごちゃ生成AIポップ」が物議 “看板王”こと、きぬた歯科院長「これはアリ」
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR