Google、AI倫理チームの共同リーダーを解雇 行動規範違反を理由に
米Googleの研究部門Google Researchの「Ethical(倫理的)AI」チームの共同リーダーだったマーガレット・ミッチェル博士は2月19日(現地時間)、「解雇された」とツイートした。同氏は昨年解雇されたティムニット・ゲブル博士に対する社内差別について独自に調べていた。
Googleは前日、Ethical AIチームに代わると見られる新組織「責任あるAIに関する新専門知識センター」の開設を発表した。新チームの責任者には、Ethical AIチームとはこれまで関わっていなかった音声処理分野の専門家で黒人女性のマリアン・クローク博士が就任した。ミッチェル氏はこのニュースをGoogleからではなく、報道から知ったとツイートしていた。
ミッチェル氏は、ゲブル氏が解雇された後、同氏に対する社内での差別と嫌がらせの実態を調査するために社内通信を検索していたと報じられ、社内メールシステムから締め出されていた。
Googleはミッチェル氏解雇について米Reutersに対し、ミッチェル氏が電子ファイルを社外に持ち出したことで会社の行動規範とセキュリティポリシーに違反したたため解雇したという声明文を送った。
米Axiosによると、ミッチェル氏らの上司の上司に当たるAI部門のトップ、ジェフ・ディーン副社長は同日、ゲブル氏退社に関する調査を終えたと従業員にメモを送ったという。同氏は、この問題を受けてポリシーを改善し、(ゲブル氏解雇の直接原因になった)論文発表のプロセスの合理化や従業員退社に関する新たな手順の制定などについて説明した。
ディーン氏はメモで「この状況にもっと迅速に処理できたはずだと理解している。そうできなかったことについて謝罪する」と書いた。
ゲブル氏はミッチェル氏によるクビ報告ツイートの数分後、「Ethical AIチームのリーダー、メグ・ミッチェルが解雇された。社内メールシステムから5週間締め出されていた彼女は自分のプライベートメールでその知らせを受け取った。これで言いたいことが言える。みんながやつらのうそっぱちにだまされていないことを知って嬉しい。Googleの副社長たちはお気の毒」とツイートした。同氏は解雇されて以来、Twitter上でGoogleの従業員に対する「ガスライティング」(映画「ガス燈」に由来する心理的虐待)について訴え続けている。
本稿執筆現在、Googleからはこの件についての公式コメントは特にない。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
メルカリ、梨の転売疑惑に「盗品の出品は確認されず」 誹謗中傷には利用制限も
-
2
Anthropic、「Claude Opus 5」公開 Fable 5に迫る性能を半額で――サイバー安全策は緩和、拒否時は自動フォールバックも
-
3
検索結果に「詐欺ではありません」と表示させる詐欺手口、警視庁が注意喚起 AI要約も餌食に
-
4
「iPhone高騰」はこれからも続く? 中国CXMTに近づくApple、メモリ競合へのけん制が不発に終わりそうなワケ【後編】
-
5
「ニューロマンサー」実写ドラマ、Apple TV+で2027年1月配信開始へ
-
6
「こんなのに追われたら……」急斜面もやすやす爆走、中国製の車輪付き四足ロボのデモ動画が話題 最高時速20km超
-
7
海外の新作バカゲー「電車アタック」にマンガ家が感心した理由 ブッ飛んだ内容と完成度の高さ、そして“日本”
-
8
「めっちゃカメレオン」公式Discord乗っ取り 担当者PCがマルウェア感染、管理者が全員BANに 現在は復旧
-
9
暑さ対策が熱い! 「猛暑対策展」で感じた、転んでもただでは起き上がらない日本人のエネルギー
-
10
スーパーに並んだ「ごちゃごちゃ生成AIポップ」が物議 “看板王”こと、きぬた歯科院長「これはアリ」
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR