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» 2019年07月14日 10時09分 公開

Googleさん:AIを「悪の手先」にしないためにGoogleが取り組んでいること (1/2)

Googleが「AIの倫理原則」を発表して約1年。医療、自然保護、災害対策などでのAI活用の今を紹介するイベントに行ってきました。伝説のGoogleフェロー、ジェフ・ディーン氏が司会という贅沢。

[佐藤由紀子,ITmedia]

 Googleが7月10日に東京オフィスでアジアのメディア向けに開催したイベント、「Solve with AI presented by Google」に行ってきました。Google(とGoogleが支援している団体)が取り組んでいる、様々な分野でのAI活用の取り組みを紹介するイベントでした。

伝説のGoogleフェロー、ジェフ・ディーンさんを生で拝顔

 伝説のGoogleシニアフェロー、ジェフ・ディーンさん(51)を拝顔できるのが楽しみで。現在はGoogle AI担当上級副社長(つまりAI部門のトップ)ですが、1999年にGoogle入りしてから広告や検索エンジン、Google翻訳などいろいろなプロジェクトに関わり、数々の伝説を作ってきた方です。

 ai 1 伝説のGoogleフェロー、ジェフ・ディーンさん

 手元にあるGoogleの初期を描いた書籍「I'm Feeling Lucky: The Confessions of Google Employee Number 59」によると、同時期に入社したもう1人のGoogleフェロー、サンジェイ・ゲマワットさん(現在はTensorFlowの責任者)とのコンビでGoogle創世記のあらゆる問題を迅速に解決していったそうです。並列分散処理フレームワークの「MapReduce」を2人で開発したことは有名です。

 そんなわけでミーハーに、本筋とは関係ないこんな写真を撮影してしまいました。自己紹介のときに表示された、ディーン様のオフィスらしき風景です。お使いのディスプレイはかなり古そうなHPのもののようです。キーボードはMicrosoftのエルゴノミクスキーボード。これで美しいコードを猛スピードでたたき出しておられるのですね。

 ai 2 ディーン様の普段使いの環境のレア写真

Googleの「AIの倫理原則」公開から1年

 ディーンさん、翌11日には開発者向けの「ML Summit Tokyo」で専門的なお話をなさいましたが、10日のSolve with AI(AIで解決する)のオープニングではメディア向けに、AIが爆速で実用的になってきた理由や、諸刃の剣であるAIを正しいことに有効に使うためにGoogleが努力していることを紹介しました。

 Googleは昨年6月、「AIの倫理原則」を発表しました。AIを使う際、倫理的に守るべきことをまとめたものです。当時は「Project Maven」がAIを軍事利用させるのか、と問題になったり、人と区別がつかないAIによる予約電話機能「Duplex」は気持ち悪いと世間が騒いだりしていました。

 あれからほぼ1年。ディーンさんは、倫理原則発表後のアップデートとしていくつかの取り組みを紹介。例えば、Googleの従業員教育として、「機械学習の公平性(Fairness)」について数千人にみっちり学ばせ、世界4カ所のオフィスで倫理研修を実施したそうです。社外に対しては、AIに取り組むための心得ガイドブックなどの資料や論文、ツールを大量に公開し、支援したり関わったりするプロジェクトが倫理的にOKかどうか検証するプロセスを整え、各国政府や組織との協力も強化してきたそうです(Googleの日本語ブログにまとめられています)。

 また、この日の午後に発表した「Google AI for Japan」を含む、世界でのAI人材育成・AI活用促進の取り組みについても紹介しました。

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