米Googleは2月18日(現地時間)、研究部門Google Researchに新設する「責任あるAIに関する新専門知識センター」のリーダーにマリアン・クローク博士を任命したと発表した。クローク氏はGoogle AIのトップ、Google Senior Fellowのジェフ・ディーン氏直属になる。
これについて、昨年12月に解雇されたEthical(倫理的)AIチームの元共同リーダー、ティムニット・ゲブル博士は自身のTwitterで、「黒人女性をリーダーとする新組織の発表は、まるでわれわれが交換可能だと言っているようだ。私のチームに嫌がらせをし、怖がらせ、ガスライティングしながら、危害を加えたことをまったく認めず、修正もしないのはガスライティングを超えている」とツイートした(ガスライティングとは映画「ガス燈」由来する心理的虐待のこと)。
倫理的AIチームのもう1人の共同リーダー、マーガレット・ミッチェル博士は自身のTwitterで、新チーム開設について報じた米Bloombergの記事に「これで知りました。信頼を再構築してよかったですね。私は完全に消されて、私のチームは連れ去られたようだ」というコメントを添えてツイートした。
米Axiosによると、Googleはゲブル氏の解雇について調べていたミッチェル氏を社内情報からブロックしているという。
クローク氏は発表文で「AIに関する規範を標準化することについては多くの意見の相違や対立があり、時には二極化する可能性がある。私がやりたいのは、今よりも良い方法で会話し、この分野を前進させていくことだ」と語った。
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