SNS広告で「○秒で△℃上昇」「○秒即暖」とうたうものの、実際にはその通りの冷暖房能力を持たない冷暖房機がECモールなどで出回っているとして、国民生活センターは3月11日、消費者に注意を呼び掛けた。実際に複数の製品を検証したところ、いずれも広告でうたっているような空調効果を持たなかったという。
同センターによれば、同様の製品に関する相談件数は2024年度が1354件だったところ、25年度は25年12月末時点で923件と増加傾向にあるという。具体的な相談の例は以下の通り。
- 動画共有SNSの広告を見て卓上ヒーターを購入した。「外は冬でも部屋の中は半袖」と書いてあるが、顔を近づけないと暖かさを感じない。温風が炎になって吹き出している広告にだまされた。(2025年12月受付、80代女性)
- 動画サイトの広告動画では「スイッチを入れると1秒で16度〜20度の冷風が出て、クーラーが要らない。AI機能搭載」と宣伝されていた。商品はおもちゃのようで、冷風も出ない。購入後、契約時に記載した電話番号に不審な電話がかかってくるようになった。(2025年7月受付、50代男性)
- SNS閲覧中に室外機のいらない簡易エアコンの広告を見た。広告には日本の大手電機メーカーと共同開発のようなことが表示されていた。かなりの風量があり、3分で部屋中冷たくなるように見えた。商品が届き開封すると、広告とは違って弱い風がどうにか出る程度だった。(2024年8月受付、70代男性)
同センターも冷房機能をうたう製品6個と、暖房機能をうたう製品5個の計10製品(冷暖房機能を持つ製品があるため一部重複)を調査した。結果、冷房機能をうたう6製品はいずれも実際には冷房機能を持っていなかった。さらに、6製品の説明書には冷房機能に関する記載がなかった。
暖房機能をうたう5製品は、温風が出るものの、「○秒で△℃上昇」など広告でうたう通りの性能は発揮できなかった。さらに全10製品中7製品は、説明書に英語や簡体字での記載はあるものの、日本語での記載がなかった。
国民生活センターは消費者に対し「USB電源や容量の小さいバッテリーなど、少ない電力でエアコンのように部屋や空間の温度を上げたり下げたりすることはできない」と注意喚起。広告で「数秒で室温が変化する」「エアコン並み」とうたう製品については、購入を検討する際に消費電力や電圧、販売元などを十分に確認するよう呼び掛けた。事業者に対しても、消費者が機能や性能を誤解しない明確な広告表示を求めた。
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