分かりにくいけれど面白いモノたち
なぜボールベアリング会社の不織布マスクが良質なのか ミネベアミツミに聞いてきた(3/4 ページ)
高いフィルター性能
このマスクに使われているフィルターは、VFE(ウイルス飛沫ろ過効率)、PFE(微小粒子ろ過効率)、BFE(細菌ろ過効率)がともに高く、ウイルス飛沫も微小粒子も細菌も99%以上カットできる。これは、PM2.5のカットも可能な性能だ。この数値は、ミネベアミツミが米国のネルソン研究所に試験を依頼して得たものだという。
工場で働く人たちに使ってもらうものなので、着け心地の良さも重要だ。「着け心地のチェックをしていて、壊れにくい、外れにくい、ゴムが痛くない、この3つがとても大切だということに気が付きました。そのために試行錯誤を繰り返してフィット感や耳ひものゴム選びや付け方、肌に優しい素材感、呼吸のしやすさなどを研究。優しい着け心地にはこだわりました」という石川氏の言葉は、私が使い続けて感じていたことと一致する。
着脱を繰り返してもゴムが切れないし、サイドのフィット感がとても良くて、ほとんどすき間ができない。メガネを掛け、耳掛けタイプのイヤフォンを付けた上にマスクもしていても、耳が痛くないどころか、耳にマスクのゴムが掛かっていることを忘れて、イヤフォンを外そうとしたりするくらい、耳への負担が少ない。
ミネベアミツミの広報の女性も、当初はデザイン性などを考慮した他のマスクを使っていたが、着け心地の良さから普段使いは自社のマスクにしたと話していた。
「もともと自社向けに、従業員を感染させたくないという目的で作ったものですから、とにかく真面目に、よそ見せずに作ったのが良かったのだと思います。会社から配るものですから、プライドとしても感染させたくなかったのです」と石川氏。ただし、その分、性能を上げることに貢献しない部分でコストが上がるようなことはしない、ということで、ファッション性などは考慮しなかったという。色は白が最もコストがかからなかったのだそうだ。
形状も、現在、立体的な造形のものや、口の前の空間を広く取れるタイプなど、さまざまなものが登場しているが、性能面を追求した上で、最も無駄なコストがかからない形状として、比較的スタンダードなデザインに落ち着いたのだという。
この形状が、最も「壊れにくく、外れにくく、ゴムが痛くない」マスクを作るのにも向いているという結論だった。オーソドックスな形状ではあるけれど、それだけ信頼性が高いということでもある。マスクは新型コロナ登場以前から作られているわけで、積み重ねの上に、そのデザインがあるのだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
分かりにくいけれど面白いモノたち
ITから文房具まで幅広く活躍するベテランライター、納富廉邦さんが言語化しづらいけど面白いガジェットやサービスを分かりやすく解説します。
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
GMO、ランサム被害にあった顧客に新しいPC提供へ 犯行グループは1人の顧客情報公開か
-
2
NECのルータ「Aterm」、PHP脆弱性の影響なし 設定画面URLの「.php」は無関係
-
3
GMO、不正アクセス実行犯の手がかりに懸賞金 1億5000万円規模
-
4
「楽天トラベル」に不正アクセス 顧客情報最大約260万件など流出か 予約者約3.6万件のクレカ情報も
-
5
GMO、攻撃者の公開情報に「アクセスは絶対に控えて」 悪質な拡散者には法的措置を準備
-
6
GMO不正アクセス、犯人側は「27日に顧客のPC攻撃」予告 GMOが端末回収、ホワイトハッカーが解析中
-
7
So-net、会員情報約259万件が漏えい 一部メールサービスではパスワードも流出
-
8
「自分の個人情報が漏えいした……どうすれば?」 IPAが対処法公開
-
9
Google、プライバシーポリシーに「Gmail」「Googleフォト」のデータを広告に使う例外を追加 回避方法は
-
10
タイムズカー、お見舞金3000円の算定基準は? パーク24に聞いた
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR