小寺信良のIT大作戦
「スマホデビュー」は今や小学生が最多 “勉強中のスマホいじり=サボり”はもう古い?(1/3 ページ)
1月23日、MMD研究所が「初めてスマートフォンを持つ子どもと親への意識調査」という調査データを公開した。これまでスマートフォンを所持している子どもおよび保護者を対象とした調査は数多くあるが、「初めて持った・持たせた」というタイミングに注目した調査は比較的珍しい。
これによれば、初めてスマートフォンを所有する年齢は小学6年生が最多となっている。10数年前は高校入学時が最多、そこから中学校入学時に移ってきたという経緯があるが、今は入学時とは関係なく所有するようになった。
筆者の下の娘も初めてiPhoneを持たせたのは小学6年生の時で、まさにこのデータに合致する。一方1つ年下の息子はあまり欲しがらなかったこともあり、持たせたのは中学入学時であった。学齢別で見ると、すでに小学校時代に所有する子どもはおよそ半分にも及んでおり、中学以降はむしろマイノリティーである。
スマートフォンを所有してからのトラブル経験としては、学齢が上がるに従って減少傾向にある。それだけ経験を積んできたという事だろう。小学生でも26.8%という数字は、思ったより少ない。親が叱れば泣くぐらいの年齢のうちに小さいトラブルを経験しておいたほうが、「大けが」しなくて済むともいえる。年齢が高くなってのトラブル、例えば高校生ぐらいになって“すしペロ炎上”のような事件を起こせば、退学処分や自主退学といった事もありうる。
トラブル内容の内訳としては、割と定番なものが占めていると思われるが、保護者が困っていることとしての最多が、「何をすればいいか分からない」というのは困った事である。ネット教育が本格化した2012年ごろからは、家庭内で利用ルールを決めるというのが当たり前だったが、10年経てばそうした経験者は子育てを卒業する。今の保護者層は、自分がネット教育したこともないし、されたこともないという、空白世代に相当する。
子どもとのスマートフォン使用契約書については、インターネットユーザー協会でも当時講演で推奨していたし、米国で評判となった同様の取り組みについても、筆者のメルマガで分析している。2013年の事である。当時はこうした記事が当たり前のように世の中に出回っていたものだが、最近とんと見なくなっている。過去こうした運動があったことすら知らない保護者がいても仕方がないだろう。
子どものネット利用を管理するのに、子ども以上のスマホの知識が必要になるわけではない。そのほとんどは、「覚悟の問題」だ。子どもに初めて自転車を買ってやったとき、転びもせずケガもせず最初から完璧に乗りこなすことなど期待していなかったはずだ。それと同じで、どうせ何かやらかすという「覚悟」が事前にあるかどうかだけで、問題の見方がずいぶん変わってくる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
小寺信良のIT大作戦
ベテランのテクノロジーライターである小寺信良さんがIT分野全般にわたって考察する。
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
メルカリ、梨の転売疑惑に「盗品の出品は確認されず」 誹謗中傷には利用制限も
-
2
Anthropic、「Claude Opus 5」公開 Fable 5に迫る性能を半額で――サイバー安全策は緩和、拒否時は自動フォールバックも
-
3
「iPhone高騰」はこれからも続く? 中国CXMTに近づくApple、メモリ競合へのけん制が不発に終わりそうなワケ【後編】
-
4
「ニューロマンサー」実写ドラマ、Apple TV+で2027年1月配信開始へ
-
5
「こんなのに追われたら……」急斜面もやすやす爆走、中国製の車輪付き四足ロボのデモ動画が話題 最高時速20km超
-
6
検索結果に「詐欺ではありません」と表示させる詐欺手口、警視庁が注意喚起 AI要約も餌食に
-
7
海外の新作バカゲー「電車アタック」にマンガ家が感心した理由 ブッ飛んだ内容と完成度の高さ、そして“日本”
-
8
「めっちゃカメレオン」公式Discord乗っ取り 担当者PCがマルウェア感染、管理者が全員BANに 現在は復旧
-
9
暑さ対策が熱い! 「猛暑対策展」で感じた、転んでもただでは起き上がらない日本人のエネルギー
-
10
スーパーに並んだ「ごちゃごちゃ生成AIポップ」が物議 “看板王”こと、きぬた歯科院長「これはアリ」
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR