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テスラ「Model 3」のオーディオ性能を音響エンジニアがガチ評価 ハイレゾ音源は効果なし?(3/6 ページ)

ハイレゾのポテンシャルを生かせないオーディオ

 結論から言うと、両者の音質に大きな差は感じられませんでした。つまり、Model 3のシステムで聴くとせっかくのハイレゾ音源も、ロッシー音源並の音質になってしまうということです。

 方やロッシー音源、方や192KHz/24ビットのハイレゾのWAVファイルなのに差がないというのは、筆者自身もにわかには信じられません。強いて言うなら、ハイレゾの方が、音の輪郭に明瞭感が感じられます。ただ、プラセボ効果ではない、と言い切れる自信はありません。

 「もともとの192KHz/24ビットWAVファイルの音質が悪いのでは?」と疑問を呈する向きもあるかもしれません。しかし、筆者の仕事場におけるリスニング環境での再生と比較するとModel 3のハイレゾ再生は、全音域でのヌケ感が明らかに後退しています。最もわかりやすいのはホール残響における透明感の減退です。

『ピアソラ×ピアノ』の録音風景。ホールの残響を生かしたアコースティックな音創りを心がけている

 ホール残響は、筆者お気に入りのNeumannのステレオマイクで収録した、音楽の印象を大きく支配する要素だけに大変残念ではあります。

 先ほど、筆者の仕事場での再生と比較したと述べました。仕事場では、iMacやMacBook ProのDAWを使い、オーディオインターフェイスは「RME Fireface UCX II」をUSB接続し、GENELECとFOSTEXのスタジオモニターを切り替えながら聴取しています。「高音質で名高いRMEのインターフェイスと比べるのはいかがなものか…」というご意見は甘んじて受け入れます。

DAWソフトウェアは、Avid Pro Toolsを使用。GENELECとFOSTEXはまったくキャラが異なるので聴き比べると楽しい

 両者に差異が感じられないという釈然としない結論ですが、理由として、Tesla純正の再生アプリ、Model 3のオーディオアンプ(アナログ回路の設計やDACチップの品質)、スピーカーといった、システム中のいずれかのレイヤーの能力不足といった推論を立てることができます。

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「iPhoneにタイヤをつけたようなクルマ」と表現されるTesla。IT・ビジネス分野のライターである山崎潤一郎が、主にデジタルガジェットとして、そしてときには、ファミリーカーとしての視点で、この未来からやってきたクルマを連載形式でリポートします。

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