分かりにくいけれど面白いモノたち

偶然に身を委ねる意思決定ツール「タマタマゴ」は“令和のアナログコンピュータ”なのかもしれない(1/5 ページ)

 HATENALABOの「Tamatamago(タマタマゴ)」は、卵形の意思決定ツールだ。石膏で作られた卵の上部にある穴に、小さなボールを入れると、下部の3つの穴のどれかからボールが出てくる。その3つの穴を、例えば「やる」「やらない」「保留」と決めて、あとはボールがどこに出てくるかに任せる、といった使い方が想定されている。

HATENALABO「Tamatamago ハテナホワイト」は1万1000円。ボール(ポリスチレン製)が10個付属する

 この3つのどの穴から出てくるかの確率が、ほぼ3分の1になっているというのが、この製品のポイント。要するに、何かを決める時に、サイコロや鉛筆を転がしてその出た目に任せるアレを、卵形のブラックボックスで行うようなものなのだ。

 ただそれだけのものなのだけど、これが、実際にモノに触れて、ボールを自分で入れてみると、不思議と楽しいのだ。それこそ、単に1から3の数字をランダムに表示させるというだけなら、PCを使えば簡単に実現できる。

 試しに、Capliotに「クリックすると1~3の数字のどれかをランダムに表示して、もう一度クリックすると数字が消えるというJava Scriptを書いてください」と入力したら、1秒もかからずに、ちゃんと動くプログラムを書いてくれた。

 しかし、クリックして、1~3の数字が表示されたところで、そこに「面白さ」はない。仕組みも書かれたコードを見れば明らかで、不思議もない。

このように、穴に付属のボールを入れる
下の3つの穴のどれかからボールが出てくる。写真のように、10個入れると、かなり高い確率で、このようにボールは、4、3、3か、5、3、2といった感じになるのだ

 Tamatamagoが面白いのは、ボールが卵の中を通って出てくるという「動き」と、それが3つの穴からランダムに、しかしほぼ3分の1の確率で出てくるという「不思議」という、2つの面白さが重なっているからだろう。同じようにブラックボックスでも、コンピュータは「計算機」であり、だったら、こういう処理は得意だろうという理解がこちら側にある。しかし、ボールを転がすという至ってアナログな仕組みが、何らかの計算が必要に見える現象を起こすと、そこにはちょっとした「不思議」が表れる。

印刷する
SNSでシェア
SpecialPR

分かりにくいけれど面白いモノたち

ITから文房具まで幅広く活躍するベテランライター、納富廉邦さんが言語化しづらいけど面白いガジェットやサービスを分かりやすく解説します。

この連載の記事をもっと見る

この記事の著者

関連記事

こんなメディアも見られています

ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。

メールマガジンを配信中
メールマガジンを配信中

国内外の業界動向、AIやクラウドなどの最新技術、キャリア情報など今知りたい情報をまとめてお届けします。

いますぐご登録

本日の新着記事

アクセスランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

ITmedia NEWS SNS

X @itmedia_newsをフォロー

インフォメーション

ITmediaNEWSをフォロー

あなたにおすすめの記事PR