分かりにくいけれど面白いモノたち

なぜ「大人のやる気ペン」なら“続く”のか? 開発者に聞くその秘密 「データを使って煽るツールにはしたくなかった」(4/5 ページ)

 私は、トンボ鉛筆の「MONO Work」という1.3mmのシャープペンシルに装着している。手書きで行う作業は、主にこのペンで行っていたので、それがそのまま使えるのが有り難い。また、他の人が、どういうペンに付けているのかも、文具好きとしては気になるポイントで、他ユーザーとのコミュニケーションは、それくらいがちょうどいいと思う。その意味でも、好きなペンに付けられるというのは、大人のツールとしてよくできている。

筆者は、トンボ鉛筆の1.3mmのシャープペンシル「MONO Work」のほぼ中央にデバイスを装着している。自分に合った筆記具、付け方ができるのも、勉強の方法に正解を設定していない感じがしてうれしくなる

「『しゅくだいやる気ペン』の時は、まだ、充電器とデバイスという今の形ができるテクノロジーがなくて、一週間は持つバッテリーを内蔵せざるを得なかったんです。それで、どうしても本体が大きくなったんですけど、今回は充電ケースとデバイスという形を取れたので、小型化することができました。大人だと、やる気の出る筆記具ってそれぞれにみんな違うんですよね。だから、いろんなペンに付けられるというのは重要だと考えています。文具好きじゃなくても、勉強にはこの筆記具を使いたいというのは、結構誰にでもあるみたいなんです。理想を言えば、もう少し軽くしたかったというのはあるんですけどね」

 個人的には筆記時にストレスになることはほとんどない。私は、ペンのほぼ中央辺りに設置して使っているが、この付ける位置も人それぞれに好みが違うのだという。好きな位置に付けられる仕様が正解だったということだろう。

 そしてゴムの内側を空洞化して軽量化したり、表面が少し凹んだ曲線にすることで、指に当たったときの不快感を軽減するなど、筆記具に装着して使うことへの配慮が行き届いているのは、さすが文具メーカーといったところ。ペンのどこに付けても、同じようにデータが取れるそうだ。

大人の勉強の一番の敵は孤独感

「子ども用に作った『しゅくだいやる気ペン』を使って勉強しているという大人が結構いるということから、『大人のやる気ペン』の開発が始まったんですけど、僕らも大人がどんな風に勉強してるかとか、どんな気持ちなのかというのは全然理解できてなくて。ユーザーのお話を伺いながら、掘り下げていったんです。そこで感じたのは、子どもの勉強の場合は、親からのフィードバックというのが重要で、だから、データを親と共有するスタイルで作ったんですけど、大人だとそうはいかないということ。基本は個人であって、他人との距離感も親ほど密接になってしまうと、それは近過ぎたり。そこを、ちょうどいい距離感にすることで、個人をすごく大切にするような仕組みにしたつもりなんです」

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ITから文房具まで幅広く活躍するベテランライター、納富廉邦さんが言語化しづらいけど面白いガジェットやサービスを分かりやすく解説します。

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