moomoo証券に3カ月の一部業務停止命令、NISA対象外を「対象」と虚偽説明 金融庁
金融庁と関東財務局は6月19日、「moomoo証券」(東京都渋谷区)に対し、金融商品取引法に基づく行政処分を出したと発表した。同社が少額投資非課税制度(NISA)の対象外である米国上場投資信託(ETF)や上場指標連動証券(ETN)を「対象商品」と偽って販売したほか、システムリスク管理態勢の不備など複数の問題が認められたとしている。証券取引等監視委員会が6月5日に処分を勧告していた。
処分は、6月19日から9月18日まで新規口座開設の勧誘・受付業務を止める業務停止命令と、再発防止策の策定・実施を求める業務改善命令の2つ。改善状況は7月21日までに書面で報告するよう求めている。
金融庁及び関東財務局によると、moomoo証券はNISAの対象商品をシステムに登録する部署で対象外の要件を把握しておらず、社内規定にも定めていなかった。このため2025年2月から5月にかけて、本来は対象外の米国ETF・ETN少なくとも77銘柄を注文画面で「NISAの対象商品」と偽って販売し、59人が25銘柄をNISA口座で売買した。問題把握後も実効性のある改善策を講じず、同年11月以降に1銘柄で再び同様の販売をしていたという。
これが金商法38条1号の禁じる「顧客に対し虚偽のことを告げる行為」に当たると認定。誤販売後の顧客対応も「著しくずさん」だったと指摘した。このほか、国内上場株式の出庫申請を一律に受け付けず善管注意義務に違反した点や、口座開設を断った少なくとも1531人について疑わしい取引の検討を怠った点なども問題とした。
こうした問題の背景には、業容拡大を優先する一方でコンプライアンスやシステムリスク管理の体制整備を怠った経営・内部管理態勢の不備があるとしている。
moomoo証券は、香港のオンライン証券大手フートゥー・ホールディングス傘下のネット証券。23年10月に個人向けのインターネット取引サービスを始め、24年1月にはNISAでの金融商品提供を開始した。株式の買い付け代金を贈呈する口座開設キャンペーンなどを展開し、新規の口座数を伸ばしていた。
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